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デザインに大切なことはすべて、ウガンダのマンションから教わった(ウガンダ)

2019年01月09日 公開

<連載>世界の「残念な」ビジネスマンたち(41)石澤義裕(デザイナー)

「デザインとは何か?」を問いかけるエレベーター

ウガンダ
路上の串焼き屋。塩で味付けしたヤギ肉が、一本30円。食中毒になっても誰も謝ってくれそうにありませんが、レバーが絶品。

エレベーターのスイッチパネルは、反面教師的に秀逸でした。

アールデコ風に装飾した凹凸のある額縁で囲っていて(初めて見ました、額縁なんて)、豪華にみせようという魂胆は痛いほどに伝わりますが、調和を無視した過剰なデザインほど悲しいものはないものだと、デザイナー歴30年にして教わりました。

エレベーターの中は、ちょっと時間が狂っちゃったでは済まされない時刻を示した液晶パネルと、10度くらい体感温度と違う温度計。

「使用上の注意」と書かれた張り紙に斬新なデザインが施されていて、1行の左右幅をあわせるために各行の文字の大きさを変えています。

そんな手法が!と関心したものですが、文章の途中で文字の大きさが変わると、読みにくいことこの上なし。

なんでもかんでもデザインすればいいってものではないと、またしてもデザイナー歴30年にして学びました。勉強になるエレベーターです。

なんにしろ、階段のほうが長生きできそうです。

 

新築なのに、穴だらけ

借りた部屋は、リビング・ダイニング・キッチンだけで40畳以上。

3方に眺めのよい窓があり、一泊26USドルを払う価値はありますが、マンションの内覧会的にあたりを見渡すと、付箋が100本あっても足りません。

まず目についたのは、ベランダの網戸。豪快に折れ曲がって、新築なのに開け閉めできません。

たとえ網戸が壊れていないにしても、サッシのあちこちに取り付け用の穴が空いていて、蚊の侵入は自由自在。

カーテンで蚊を防ごうにも、開け閉めするたびに落ちる金具。

素敵な間接照明の横に無粋な穴が空いていて、直径3cm。

おそらく取り付ける際に目測を誤ったか、若さゆえの勢いなのか。

いずれにせよ、瑕疵を瑕疵として包み隠さずさらけ出すところが、ウガンダ人です。

仕上がりには一滴の愛情も注がない、ドライな仕事ぶりです。

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著者紹介

石澤義裕(いしざわ・よしひろ)

デザイナー

1965年、北海道旭川市生まれ。札幌で育ち、東京で大人になる。新宿にてデザイナーとして活動後、2005年4月より夫婦で世界一周中。生活費を稼ぎながら旅を続ける、ワーキング・パッカー。

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