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プレゼン成功の基本セオリーは、強調ポイントを3つにまとめて構成すること

2019年02月08日 公開
2023年03月10日 更新

大塚寿(営業サプリ)

マジカルナンバー3とは何か?

「マジカルナンバー3」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

これは欧米の大学や大学院で「プレゼンテーション」という授業を履修すると、プレゼンのセオリー、テクニックとして教えられる定番の1つだ。

このセオリーを知らないと売れる営業のプレゼン構成が作れないので、今回はプレゼンの基本的なセオリーである「マジカルナンバー3」について共有する。

 

「特長が3つあります」と言い切ってしまおう!

「マジカルナンバー3」が意味するところは、“プレゼンで強調したいポイントは3つにまとめて話せ”ということだ。

例えば、製品説明の場面では次のような言い方になる。

「弊社のこの商品の特長は3つあります。まずは、小型、軽量である点です。こちらが他社との比較表になりますが、業界で最も小さく、軽いので、作業員が1人で取り回しできるため設置コストが軽減できるだけでなく、ユーザー様にとっても場所を取らないというメリットがございます」

といった感じのスタートになる。

ポイントは最初に「特長が3つあります」と言い切ってしまうことだ。それにより相手には何より、「3つ」あることが印象付けられるので、聞く準備ができて1つひとつの内容が頭に入りやすくなる。

人が記憶できることは4つまでなので、その範囲に余裕を持って収まるという効用も忘れてはならない。

この例では「弊社のこの商品の特長は」という「特長」というワードを用いているが、ここは「強み」に置き換えても構わないし、「セールスポイント」でもいいので、とにかく“ここはアピールの山場”という認識の下に言葉を選んで欲しい。

ただでさえ、総じて日本人は謙虚なので、アピール場面のはずなのに、淡々と製品説明に終始し、相手にその商材の魅力が伝わらず、失注を繰り返している営業パーソンがあまりに多い。

製品の強みも価格優位性も1番手だったはずなのに、ふたを開ければ失注という原因がこうしたプレゼンにあったということは少なくないのだ。

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「3つ」にまとめたい理由 >

著者紹介

大塚 寿(おおつか・ひさし)

エマメイコーポレーション代表取締役

1962年、群馬県生まれ。1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、『オーラの営業』(Nanaブックス)、『仕事をつくる全技術』(大和書房)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など多数。共著に『法人営業バイブル』(PHP研究所)など。

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