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「即行動につながる会議」にする5つのコツ

2019年03月11日 公開
2023年03月10日 更新

三木雄信(トライオン代表取締役)

 

コツ(4)「何を」「誰が」「いつまでに」やるかを明確にする

もう一つはっきりさせなくてはいけないのは、最終的に「何を」「誰が」「いつまでに」やるかです。

そして議事録には、「(求められる)アウトプット」「担当者」「納期」を明記します。この三つが明確にならないと誰も動かないので、どの会議でも紙に落として可視化することを忘れないでください。

 

コツ(5)会議の最後に、全員で議事録を共有する

「議事録は会議のあとで作って配るもの」と思っているかもしれませんが、会議で決まったことをすぐ行動に移すには、議事録は会議と同時進行で作成するのが基本です。

今はリアルタイムで議事録を作るツールがいろいろあるので、それほど難しくはありません。

書いた内容をそのままプリントアウトできるホワイトボードがあれば、プロマネが会議を進めながら決まったことをどんどんホワイトボードに書き出し、最後に全員で見解の相違がないことを確認した上で印刷すれば、議事録の出来上がりです。

もっとラフな形の情報共有でよければ、ホワイトボードをスマホで撮影し、写真をメールなどでメンバーに送るだけでも構いません。

あるいは、パソコン画面に出した議事録のフォーマットをプロジェクターで会議室の壁面などに投影し、その場で参加者にも確認してもらいながら、決まったことをどんどん打ち込んでいく方法もあります。

いずれの方法でも、会議が終わる時に議事録として共有できるはずです。

なお、議事録には「配布先」「出席者名」「作成者の個人名」「作成日」を明記してください。

この会議で決まったことが、出席者だけで共有されるのか、それぞれの上司にも配布されるのかで、出席者の意識は変わります。

「上司も見るなら、この納期は必ず守らなくては」と気を引き締めてもらう材料にもなるので、配布先はあらかじめ決めて、議事録に書き込んでおきましょう。

出席者名を記載すれば、どのような権限と情報にもとづいて意思決定がなされたのかを確認できます。

「うちの部は聞いていない」と言われた時に、「部門長の代理で課長が出席してOKを出していただきました」などと対応できるよう、出席者名を書くことも必須です。

作成者の個人名と作成日は、「いつ誰が作ったか」という責任の所在を明確にするために記載します。これは議事録作成の基本中の基本ですが、意外と忘れがちなので注意しましょう。

著者紹介

三木雄信(みき・たけのぶ)

トライオン〔株〕代表取締役社長

1972年、福岡県生まれ。東京大学経済学部卒業。三菱地所㈱を経て、ソフトバンク㈱に入社。27歳で同社社長室長に就任。孫正義氏の下で「Yahoo!BB事業」など担当する。 英会話は大の苦手だったが、ソフトバンク入社後に猛勉強。仕事に必要な英語だけを集中的に学習する独自のやり方で「通訳なしで交渉ができるレベル」の英語をわずか1年でマスター。2006年にはジャパン・フラッグシップ・プロジェクト㈱を設立し、同社代表取締役社長に就任。同年、子会社のトライオン㈱を設立し、2013年に英会話スクール事業に進出。2015年にはコーチング英会話『TORAIZ(トライズ)』を開始し、日本の英語教育を抜本的に変えていくことを目指している。2017年1月には、『海外経験ゼロでも仕事が忙しくでも 英語は1年でマスターできる』(PHPビジネス新書)を上梓。近著に『孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術』(PHP研究所)がある。

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