THE21 » キャリア » どん底に落ちたからこそ身についた「鋼のメンタル術」

どん底に落ちたからこそ身についた「鋼のメンタル術」

2019年04月09日 公開
2023年03月07日 更新

大坪伸(経営コンサルタント)

メンタルは意外なほど「視覚」に左右される

メンタルを整えるには、自己の内面だけでなく、外にも意識を向ける必要があります。なぜならメンタルのあり方は、外的要因の影響も強く受けるからです。

外的要因には、二つの要素があります。一つ目は「視覚的要素」。

身に着けている服や乗っている車、住んでいる家など、目で見てすぐわかるものです。皆さんもお気に入りの服を着たり好きな車に乗ることで、いつもよりポジティブになれたという経験が一度はあるのではないでしょうか。

 

ヤンキーだった自分を生まれ変わらせた「ある環境変化」

二つ目は「外部環境」です。メンタルの状態は、周りの関わる人間によっても変わってきます。

周りにネガティブな人間ばかりがいると、自分の感情もネガティブになりがちです。お金のことしか考えてない人たちといたらお金儲けが優先になりますし、社会貢献を考えている人たちといたら、自然とそれを志向するようになり、それは自身のメンタルにも影響してきます。

私の通っていた高校の地域はいわゆるヤンキーが多く、私もなめられてはならないと同じようにやんちゃをしていました。

ところが17歳の時、バイクを買うために始めたリフォーム会社の営業で大金を稼ぐようになったところから人生が変わりました。無事にすぐバイクは購入でき、バイクだけでなく車にも興味を持ち、フェラーリをキャッシュで購入することに。そこでフェラーリオーナーが集まるツーリングに参加したところ、周りは経営者ばかり。私自身、そんな彼らから勧められたことで起業することになったのですから、外部環境の影響は大きいです。

 

「環境に染まる」ことを意識せよ

大事なのは、「環境に染まる」ことを意識することです。強いメンタルを創りたいと思ったら、メンタルが強い人たちや、自分に対していいエネルギーを与えてくれる人たちのなかに入っていくといいでしょう。

ポジティブになれない人はポジティブな人と一緒にいることを心がけ、なりたい人に似せていくのです。

それを意識的にやっていけば、やがて無意識的にできるようになります。

次のページ
コミュニティは人間に必要不可欠。だが…… >

著者紹介

大坪伸(おおつぼ・しん)

経営コンサルタント/コピーライター

福岡県生まれ。17歳で住宅リフォームの訪問販売の営業マンとして働き始める。すぐにトップ成績を修め、高校を中退してビジネスに専念する。翌年、独立し神奈川県・横浜市を拠点に起業し、初年度に年商5億円を突破。従業員も100人を超え、湘南に営業所を構えるなど事業を拡大していく。しかし、取引先や部下の裏切りにあい、1億円の借金を負うことに。その後、ホストやパチプロなどで生計をたてながら大阪、福岡、東京、神奈川を転々とする。26歳頃から、再起を図るため営業マン時代から培ってきた経験をベースにしたコンサルティング活動をスタート。同時に、マーケティングやITなどに関する海外の文献を研究。自身の経験と文献に基づいた理論をミックスしたコンサルティングが功を奏し、ビジネスは軌道にのって再び億万長者に。その後、欧米の成功者を研究し、独自の成功メソッドを確立する。経営コンサルタント、コピーライターに加え、ミュージシャンとしてもメジャーデビューを果たす。以降、様々な事業を展開し今に至る。ふつうの人が成功を掴むためのマインドセットのやり方など、人のやる気に火をつけるノウハウが話題を呼んでいる。

THE21 購入

2024年5月号

THE21 2024年5月号

発売日:2024年04月06日
価格(税込):780円

関連記事

編集部のおすすめ

深夜・休日にメールする上司が残念な理由

伊庭正康(らしさラボ代表)

「いきなり!ステーキ」を急成長させた経営者は、いかに困難を乗り越えてきたのか?

一瀬邦夫(ペッパーフードサービス社長)
×