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<連載第3回>名刺に頼るな!外国人に一目置かれる自己紹介のコツとは?

2019年05月18日 公開
2023年03月02日 更新

戸塚隆将(ベリタス代表取締役)

初対面の相手の名前を覚えるコツ

ハーバード・ビジネス・スクール(以下、HBS)の学生は実に人の名前を覚えるのが上手でした。彼らを見ていると、初対面のときに三つのことを必ず実践していました。

まず、初めての自己紹介の際、相手の名前を意識して口に出すこと。口に出し、自分の口と耳で確認をします。

次に、自己紹介を終えたら、すぐに相手の名前を口に出して質問をします。「○○さんのご出身はニューヨークですか?」といった具合です。

最後に、別れ際にも必ず相手の名前を口に出しながら、あいさつをします。「○○さん、今日はありがとうございました。ご一緒できて光栄でした。またお会いできるのを楽しみにしています」。

こうして3回も相手の名前を口に出せば、さすがに記憶に残るものです。ここで仮に名前を間違えたとしてもその場で訂正してもらえますので、読みづらい(発音しづらい)名前であることも記憶に焼き付けることができます。

 

「会社名+名前」では自己紹介にならない

「自己紹介」で気をつけるべきことは、あなたの会社名、部署名、取り扱っている商品・サービス名だけの自己紹介をしないことです。

私の会社が主催しているベリタスイングリッシュのクラスでは、自己紹介文を練り上げるプラクティスがあります。そのとき受講者さんがやってしまいがちなのが、会社名、部署名、商品名を羅列しただけの自己紹介をつくってしまうことです。

グローバルなビジネスシーンにおいて、会社名は自己紹介としての機能を果たしません。

「□□会社の戸塚です」だけで終わらせず、あなたがどのようなバックグランドを持ち、現在どんな業務についているか、自分の強みは何なのか、さらにはどのような想いで仕事に取り組んでいるのかを自分の言葉で魅力的に紹介できてはじめて、ビジネスパーソンとしての信頼を勝ち得ることができます。

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「自己紹介のフォーマット」を作っておく >

著者紹介

戸塚隆将(とつか・たかまさ)

ベリタス代表取締役

1974年、東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。ゴールドマン・サックス勤務後、ハーバード経営大学院(HBS)でMBA取得。マッキンゼーを経て、2007年、ベリタス株式会社(旧シーネクスト・パートナーズ株式会社)を設立、代表取締役に就任。
同社にて企業のグローバル人材開発を支援するほか、HBSのケーススタディ教材を活用したプロフェッショナル英語習得プログラム「ベリタスイングリッシュ」を主宰。グローバル人材を輩出し続けている。著書に『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』(朝日新聞出版)等がある。
ベリタス株式会社
http://www.veritas-english.jp/company/
ベリタスイングリッシュ
http://www.veritas-english.jp/

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