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海外の一流の「休み方」は、日本人とどこが違うのか?

2019年06月07日 公開

能町光香(リンク代表取締役)

 

完全に仕事を遮断し日常と逆のことをする

 働き方改革が叫ばれる中でさえ、「休みづらさ」が払拭されない日本。その最大の原因は、日本人が長期休暇の「真のメリット」を知らないことにあると能町氏は指摘する。

「そのメリットとは、創造性が湧いてくることです。

 創造性もまた、日本人が弱点とする部分ですね。海外のエグゼクティブは、まとまった休みを取ることでクリエイティビティが格段に増すことを、経験則として知っているのです」

 実際、休暇直後には上司から「アイデアのシャワー」を浴びせられることが常だったそうだ。

「ある職場では、4週間の夏季休暇から戻った上司から、いても立ってもいられぬ様子で、『最高の戦略を思いついたから、すぐに部下たちと共有したい』と言われました。『アイデアが湧いてきて頭が爆発しそうだ!』と嬉し気に語る上司の様子や、その後に訪れた業績の急上昇は、今も記憶に残っています」

 ちなみに能町氏も、上司の休暇中に、同時に休暇を取っていた。

「これも、日本人の価値観では違和感を覚えるところでしょう。秘書こそ上司の留守をきちんとフォローすべきだ、と。

 しかし、私のより重要な役割は、戻ってきた上司のアイデアを実現する舞台を的確にコーディネートすることです。その際に求められる発想力や広い視野を得るには、私自身にも仕事を離れる時間が不可欠でした」

 一定期間、仕事を完全に遮断することが、創造性の源泉になる。では、その時間は、どのようにして過ごすのだろうか。

「日常の仕事と逆のことをするのが創造性を育む秘訣です。

 まず必要なのは『デジタルデトックス』。パソコンを開かない。メールも見ない。情報過多な都会から遠く離れる。デンマークの人たちは、サマーハウスと呼ばれる湖畔の別荘で過ごすことが多かったですね。

 家族とともに心ゆくまでくつろいだり、自然に触れたり、ジョギングなどで身体を動かしたりして過ごします」

 母国やその他の国々での滞在を満喫することが多いが、日本赴任の最後の年には日本を満喫したいという人が多かったという。

「と言っても、観光地を巡るわけではありません。彼らが希望するのは、山奥の禅寺や座禅道場への滞在でした。

 スティーブ・ジョブズの例を挙げるまでもなく、東洋思想へのリスペクトを持つ海外のエグゼクティブは多くいます。静寂や『無の境地』に身を置きたいという気持ちを、一流の人ほど強く持っています。これも、日常の激務から隔絶した、究極的な非日常ですね」

 

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著者紹介

能町光香(のうまち・みつか)

〔株〕リンク代表取締役/日本秘書アカデミー代表/人材育成コンサルタント

青山学院大学、The University of Queensland大学院卒業。京都大学経営管理大学院(MBA)在学中。留学後、10年間にわたり、外資系企業数社にて、経営層を補佐するエグゼクティブ・アシスタント(社長・重役秘書)を務めたのち、独立。現在は、企業研修や講演、執筆活動を行なう。。21万部のベストセラー『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』(クロスメディア・パブリッシング)、『なぜ一流のリーダーは東京-大阪間を飛行機で移動するのか』(扶桑社新書)など著書多数。

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