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「問い」をノートに書き出すことが問題解決の第一歩

2019年08月27日 公開

佐々木直彦(メディアフォーラム代表取締役)

手書きの良さは「自由」であること

スマートフォンのメモ機能も便利だが、コンサルタントなど「考える」職業の人たちはあえて手書きでメモやノートを取る人が多い。情報を記録するだけでなく、紙面を自由に使って思考を広げ、深め、アイデアを生み出したり問題解決につなげるには、手書きすることが効果を発揮するのだ。自身もノートやメモをよく使うという佐々木直彦氏にお話をうかがった。(取材・構成=塚田有香)

 

自由度の高さこそが手書きの最大のメリット

思考を整理するには、パソコンやスマホなどのデジタルツールより、「ノートに手書き」というアナログな方法が効果的です。

手書きの最大のメリットは、自由度の高さです。ノートを開き、好きな場所に好きなことをいくらでも書き込めます。文字の大きさも自由だし、書いた文字を丸で囲ったり、線を引いたりするのも自由。図やイラストも思うままに描けます。4色ボールペンやサインペンで色や太さを変えれば、視覚的に強調したり、色分けによって内容を整理しやすくもなります。

余白を活用できるのも、手書きの利点です。打ち合わせやヒアリングで人から聞いた話をその場でメモし、あとから見返して余白の部分に自分の考えを書き込めば、情報をもとに思考を展開できます。私の場合、ノートは基本的に見開きで使い、左ページに情報を記録し、右ページは空白にしておいて、記録をもとに考えたことを書くスペースにしています。書き込める情報量が多く、自分の思考のプロセスや感情の動きまで可視化できるのもノートの良さです。

デジタルでも文字や図は作れますが、どうしてもソフトに依存しやすく、図やイラストも既成のフォーマットに従って描くので、人間の細やかな感覚をそのまま表現するのは難しくなります。せっかくその人ならではの思考が生まれても、フォーマットに当てはめて整理すると、結局どれも同じような印象になってしまうのも残念な点です。

デジタルは余白を使いにくいのもデメリットです。ワードの文章に加筆するにしても、一度プリントアウトして手書きで書き込むにしても、手間がかかります。その点、紙のノートならいつでもすぐ開いて書き込めます。思考した結果をプレゼン資料や提案書に仕上げるにはデジタルが役立ちますが、思考を整理する過程では、やはり手書きに軍配が上がるでしょう。

 

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思考整理の第1歩は「問い」を書くこと >



著者紹介

佐々木直彦(ささき・なおひこ)

メディアフォーラム代表取締役

1958年、秋田県生まれ。一橋大学社会学部卒。リクルート、産業能率大学研究員を経て起業。独自の問題解決術・コミュニケーション技術を駆使し、多くの企業で変革と創造を実現。また、多数のビジネスプロデューサーを育成するなど、ビジネスパーソンの新しいチャレンジを支援。2010年より、デジタルハリウッド大学大学院客員教授。著書に,
『考えるノート』(日本能率協会マネジメントセンター)などがある。

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