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企画書作りで参考にしたい!専門家の「お墨付き」を加える一流の技

2019年10月24日 公開
2023年02月24日 更新

大塚寿(営業サプリ)

「著書」が著者とのかけはしとなる

具体的に、「どうやって面識のない第一人者、専門家からコメントをもらうのか」という方法については、その人の著書や論文を読んで、問合せをするのが定番になる。

特に著書の場合は、著者は本に書かれたことに関する問い合わせには応じるものなので、その機会を利用する。

かつては著書に著者のメールアドレスなどの連絡先が記載されていたりもしたが、現在は巻末に記載してある出版社の編集者に連絡して、こちら側の連絡先を告げてつないでもらうことが多くなっている。

SNSやメールだとスルーされてしまう可能性もあるので、電話の方が確実だ。

学者の場合は大学の研究室などに直接アプローチすればいい。

 

実際に第一人者や専門家と生でやり取りすること自体が価値

コメントの取り方としては、「〇〇先生の著書のXXXの△章に書かれているXXXに関する問い合わせなのですが……」と自分がコメントして欲しい内容と最も近い所を示して、「自分は今XXXの仕事をしているのですが、差し支えなければ、ご教示頂きたいのですがXXXという考え方は正しいものでしょうか、あるいはもっと合理的な考え方はあるものでしょうか?」

といった聞き方だ。

この場面で明快な回答を得られなくてもいい。ここで、第一人者と生でやり取りしていること自体が価値なのだ。

答えられないことについては、何らかのアドバイスをしてくれることだってある。

なぜなら、著者にとって読者はお客様なのだ。自著をお金を払って買ってくれているお客様をないがしろにはしない。

 

新聞や雑誌をきっかけにしてもいい

すべての企画書で「専門家のコメントを取れ」とは言わない。だが、その人の著書を読み、直接アプローチしてコメントを取ろうとする「ひと手間」が、顧客からの受注の決め手となる現実を知っておいて欲しい。

なんらかの大事故や事件の際、情報番組に「専門家のコメント」が必ず登場するのと同じで、企画書にもその企画に関する「専門家のコメント」があったとしたら、顧客はどう感じるであろうか。

同様に専門家という意味では、新聞記者、雑誌記者、省庁、企業が当てはまる場合もある。

新聞記者や雑誌記者に対しては、自身が抱えている企画の参考になる記事を見つけた時、署名記事でない場合は、「何月何日号の何面のXXXの記事への問合せ」ということで電話すればいい。

(出典:営業サプリhttps://www.eigyousapuri.jp/)

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著者紹介

大塚 寿(おおつか・ひさし)

エマメイコーポレーション代表取締役

1962年、群馬県生まれ。1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、『オーラの営業』(Nanaブックス)、『仕事をつくる全技術』(大和書房)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など多数。共著に『法人営業バイブル』(PHP研究所)など。

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