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「株」「FX」「投資信託」、見るだけでリスクが減る投資地図

2019年11月20日 公開

安恒理(作家/経済ジャーナリスト)

株は6勝4敗で差し引きプラスを目指せ

国内外の様々な金融資産に投資する「投資信託」は、分散投資によるリスクヘッジが期待できる投資方法です。

ただし、「プロに運用を任せられるから安心」と考えるのは、私にはリスクに思えます。特に最近、投資信託の運用成績はあまり良くありません。購入時手数料や運用管理費用などのコストもリスクのうちなので、要注意です。

より積極的な運用を目指すなら、「株式投資」が適しています。株式投資のリスクは、銘柄によって幅があります。優良銘柄を買えばローリスク・ローリターンですし、新興株や中小株を買えば、ハイリスク・ハイリターンになります。

株式投資で大切なことは、あらゆるリスクを想定してシミュレーションしておくことです。

例えば、「株価が10%下がったら売る(もしくは買う)」と事前に決めておきます。そうすることで、売り時や買い時を逃さず、冷静に対処しやすくなるのです。

常に勝たなきゃと力むよりも、「6勝4敗で差し引きプラスを目指す」くらいの余裕を持って臨むほうが成功します。

営業マンが勧める銘柄を、疑いもなく買うのは禁物です。営業マンも投資家に損をさせようとは思っていませんが、1番に儲けたいのは自分たちです。本当にいい株は証券会社自身が購入し、次に大口の優良顧客に勧めます。

最後に、一般投資家にバンバン買わせて株価を吊り上げ、その間に自分たちや大口顧客はさっさと売り抜く。株価が下落して損をするのは一般投資家、というケースが多いのです。

特に、「お願いだから買ってください」と証券会社から頼まれた株は絶対に買わないこと。何がなんでも売りたい事情があると考えるのが妥当です。株を買うときは、投資先の会社について自分で調べることが肝心です。

 

熟知する業界を選べばリスクを抑えられる

不動産を活用した投資手法では、不動産ファンドに投資する「不動産投資信託(リート)」が比較的ローリスクです。不動産市況の影響は受けるものの、投資先が不動産なので、一般的な投資信託よりも手堅く運用できるのが特徴です。

一方、アパートやマンションなどの不動産を直接購入し、家賃収入を得るのが「不動産投資」です。

投資にまとまった資金が必要、すぐに換金できない、よほど物件を見極めないと空室リスクが高まる、固定資産税や修繕費用がかかるなど、決してリスクの低くない投資方法です。

ただし、方法を間違えなければ、高い利回りが期待できます。例えば、私の知り合いに「再建築不可物件」を専門に投資している人がいます。

再建築不可物件とは、公道に面していないという理由で、取り壊して新たな建築ができない物件のことで、そのぶん安く購入できます。再建築不可でも、周辺と同じ相場で貸すことができ、投資利回りが高くなるのです。

また将来、周辺環境が変化して再建築可能になれば、資産価値が上がることも考えられます。あえてリスクを取ることで、リスクを抑えていると言えるかもしれません。

最近は「かぼちゃの馬車(シェアハウスの建設)」のような事件もあり、信用できる不動産会社を選ぶことも重要です。見極める目安の一つとして、「宅地建物取引業者」の免許番号をチェックする方法があります。

免許番号は、不動産会社の店内やホームページに記載があるはずです。例えば「国土交通大臣免許(11)第〇〇〇〇号」と書かれていたら、カッコ内の数字に注目。これは免許の更新回数を示しており、数字が大きいほど長く営業している業者だとわかります。

最もリスクが高く上級者向けの投資方法が、「先物取引」です。前もって売買価格を決めて商品を取引するので、将来の価格が約束の価格より値上がりすれば得になり、値下がりすれば損になります。

大豆やとうもろこしの相場は天候に左右され、原油価格は国際情勢が絡むので、予測するのは非常に困難です。

「遠くのものには手を出すな」という投資格言が示すように、先物取引に挑戦するなら、自分がよく知る業界で取引するとよいでしょう。これは株やFXについても同様で、自分がよく知る会社や業界の株、国の通貨を選べばリスクを抑えられます。

参考までに、「仮想通貨」にも触れておきます。どんな思惑で値が動くのか予想がつかないので、投資方法としてはハイリスク・ハイリターンです。

ただし、決済手段として使うならいいのではないでしょうか。例えば民泊を経営する人が、決済手段に仮想通貨を取り入れると、外国人客には便利でしょうね。



著者紹介

安恒 理(やすつね・おさむ)

作家/経済ジャーナリスト

1959年、福岡県生まれ。慶應義塾大学卒業後、出版社に勤務。月刊誌の編集に携わったあと、ライターとして独立。マネー誌への執筆を含め、投資からビジネス、スポーツ、サブカルチャーなど幅広い分野で活躍。株式投資歴は、87年のブラックマンデー以降、30年以上に及ぶ。『いちばんカンタン! 株の超入門書 銘柄選びと売買の見極め方』『いちばんカンタン!FXの超入門書』(ともに高橋書店)など著書多数。

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