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キャッシュレス化で、「個人の価値が数値化される時代」がやってくる⁉



2019年11月22日 公開

加谷珪一(経済評論家)

【キャッシュレス】現金払いがデメリットになり、給料が電子マネー振込になる⁉

電子マネーやスマホ決済などのキャッシュレス化は、今後急速に進むと考えられます。

日本人が現金主義なのは、全国に多数のATMが設置され、いつでも現金を引き出せたからです。

しかし今、ATMの維持は銀行にとって多大なコスト負担となっています。企業がお金を借りなくなり、低金利も重なって収益力が低下する中、銀行はATMの数をできるだけ減らしたいのが本音です。

国がキャッシュレス化を推進しているのも、金融業界の意を汲み、「現金がなくても経済活動ができる社会」を目指しているからです。

それに人手不足が深刻化する今、商売をする人にとっても、いちいち銀行へ行って現金をおろし、釣銭を用意する作業は相当な負担です。現金を使うことがデメリットになれば、ATMがかなりのスピードで減っていくことは間違いありません。

まだ詳細は明らかにされていませんが、政府は「給与の支払いを通貨(現金または口座振込)以外でも可とする」との法改正を行なう見通しです。そうなれば、PayPayやLINE Payなどのスマホ決済サービスに給与ぶんが直接チャージされ、そこから支払いや送金ができます。

銀行口座を介さず、企業と個人、あるいは個人と個人の間で消費経済が回り始めれば、従来のように国や中央銀行が大きな枠組みの中で管理する経済ではなく、一人ひとりが小さなお金の循環を生み出し、その集合体が経済として認識されるようになるかもしれません。

キャッシュレス化は、経済そのものの概念まで変える可能性があるのです。

 

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著者紹介

加谷 珪一(かや・けいいち)

経済評論家

1969年、宮城県生まれ。東北大学工学部卒業後、日経BPに記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は、経済、金融、ビジネス、ITなど多方面の分野で執筆活動を行なう。著書に『ポスト新産業革命』(CCCメディアハウス)など。

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