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のんびり過ごしたいけれど、のんびりされるとイラつく(ポルトガル)

2019年12月12日 公開
2020年04月07日 更新

<連載>世界の「残念な」ビジネスマンたち(49)石澤義裕(デザイナー)

秒速返信に対して2日後返しのポルトガル

のんびりと過ごしたい仮想老後ですが、のんびりした人を見るとのんびりできないと知りました。

思い起こせば、車を輸送した船のエージェンシーも同罪です。

船の出港日が迫っていて「間に合わないかもーっ!」と焦っている我が家に対して、担当者の実に呑気だったこと。

メールを秒速返信している我輩に対して、その返事は2、3日後という「のんびり返し」。

のんびり返しほどのんびりできないものはなく、奥歯で地団駄を噛みしめる思いをさせられました。

でも、なにがなんでも急いでくれ!と言いたいわけではないのです。結果が伴えば構わないのです。

でもですね、結果が残念です。

車を引き取りに来いと催促するから港へ行けば、手続きが終わっていないとさらっと言って受け渡し拒否!

半日も待たせておきながらコンマ1秒のお詫びもないけれど、それもいいです。楽しい思い出にします。許します。

でもですね、泥棒が入ってましたよ、車に。

中はぐちゃぐちゃです。

それを見てしても、落ち着いたものですポルトガル人。

誰も驚かないし、慌てもしない。

というか、警察を呼びもしない。

のんびりした人を見たいなら、ポルトガルへどうぞ。


泥棒が入った車。失礼なことに被害はゼロ。盗るものがなくて怒ったのか、ゴミを捨ててました。

著者紹介

石澤義裕(いしざわ・よしひろ)

デザイナー

1965年、北海道旭川市生まれ。札幌で育ち、東京で大人になる。新宿にてデザイナーとして活動後、2005年4月より夫婦で世界一周中。生活費を稼ぎながら旅を続ける、ワーキング・パッカー。

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