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〔株〕サイバー・バズ「インフルエンサーを組織化して急成長」2019年9月19日東証マザーズ上場

2020年01月16日 公開

高村彰典(サイバー・バズ代表取締役)

 

知見を活かしベストなマッチングを

 当社の強みとしては、いくつかの点を挙げられます。

 まず一つは、影響力のあるインフルエンサーを数多く集めていることです。特にNINARYは、人気があるインスタグラマーが約1,000人登録していて、広告主の商品に合った方を選べます。

 二つ目は、ソーシャルメディア全般のプロモーションができることです。インフルエンサーマーケティングだけでなく、ソーシャルメディアの企業公式アカウントの運用代行や、各種ネット広告の代理販売なども手がけていて、広告主の要望に合わせて、幅広く対応できます。もともとサイバーエージェントの子会社として創業したこともあり、ネット広告の経験を積んでいる社員が数多くいますから、知見は豊富にあると自負しています。

 三つ目の強みは、安全性に万全を期していることです。インフルエンサーマーケティングは、ルールを踏み外すと、広告であることを隠して宣伝するステルスマーケティング(ステマ)になってしまいます。ステマと明確に区別するために、JIAA(日本インタラクティブ広告協会)のガイドラインに則って、広告審査体制を強化しています。例えば、インフルエンサーへの指導はもちろん、投稿をすべてチェックし、「#PR」というような広告表記が入っているかどうかを確認しています。

 大手企業から依頼をいただけるようになったことで、有名ブランドの商品を試せるうえに、報酬も多いということで、影響力のあるインフルエンサーに多く登録してもらえるようになりました。インフルエンサーが増えたことで広告主からの依頼も集まりやすくなる、という好循環が生まれ、成長の原動力となっています。

 

「10転び1起き」の精神で、上場したからこそ攻める

 06年の創業当時は、ブログに関するマーケティングを手がけていました。しかし、私がサイバーエージェントの役員を辞めて社長に就任してから、新たなソーシャルメディアに関する自社サービスに力を入れるようになりました。地道にインフルエンサーを集め、ノウハウを蓄えたことで、ソーシャルメディアの普及という時代の波に乗ることができたわけです。

 上場したのは、成長を加速するためです。インフルエンサーマーケティングの市場は、今後さらに拡大が見込まれます。それとともに当社も成長するためには、積極的に人材採用やシステム開発を行なう必要があり、知名度も高めていきたいと考えたのです。

 ただ、上場したからといって、守りに入るつもりはありません。上場にともない、「10転び1起き」というスローガンを社内に打ち出しました。「10回失敗してもいい。1回成功すればいい」という意味で、「上場したからには攻める」というメッセージを伝えることが狙いです。

 最近は、「to buy」というサービスに力を入れています。インフルエンサーが商品を紹介し、それを見て気に入った人は、その商品をアマゾンや楽天などで買えるという仕組みのサービスです。17年12月に立ち上げたのですが、ここ1年間で約25万点の商品が売れ、好調です。

 今後も、こうした新サービスにどんどん挑戦していきます。今は20~30代のインフルエンサーが多いのですが、今後はさらに上の年齢層の方たちや、キャンプなど、特定のジャンルに詳しいインフルエンサーを集めることも検討しています。

 これから新しいソーシャルメディアが出てきて、今のソーシャルメディアに取って代わることも十分に考えられますが、そうした変化にも対応し、新しいサービスを提供できる組織であり続けたい。そうすれば、「ソーシャルメディアマーケティング市場のNo.1企業」という目標が現実のものになると考えています。

 

《取材・構成:杉山直隆 写真撮影:まるやゆういち》
《『THE21』2020年1月号より》

著者紹介

高村彰典(たかむら・あきのり)

〔株〕サイバー・バズ代表取締役

1974年生まれ。岡山県出身。青山学院大学を卒業後、97年に興和〔株〕に入社。99年、〔株〕サイバーエージェントに入社。2005年、同社取締役に就任。10年、〔株〕サイバー・バズ代表取締役に就任。

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