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お金持ちでなくても可能?失敗しない「海外逃亡」のススメ

2020年03月06日 公開
2020年04月07日 更新

<連載>世界の「残念な」ビジネスマンたち(52)石澤義裕(デザイナー)

中国人に間違われるくらいがちょうどいい

いずれにしても、逃げなくちゃ!ってことになって、初めて南米やアフリカへ飛んだのでは、あまりにも不案内で心もとありません。

ゴーン氏の雇った夜逃げ屋ですら、数ヶ月も前から準備をしていたのです。

現役のうちから、具体的に逃亡先をリストアップして下見をすべきです。

ポイントは、

1 そこそこ都会

2 中国人がいるとモアベター(カモフラージュです)

中国人が住んでいる地域では、どんだけ日本人です!と名乗っても、ニイハオって挨拶されて身バレしません。チーノチーノって毎日呼ばれると腹がたちますが、それこそが隠れ蓑。ICPOが聞き込み捜査をしても、中国人はいるけど日本人は見ないなぁって証言してくれます。

 

逃亡生活のポイントは、自炊です。

外食が続くと、あいつ金もってんじゃね?って地元民の関心を引きますから。

となると、キッチン道具の揃った民泊が最適です。

しかし、海外の民泊の多くは地図が間違っていて、けっこうな確率でたどり着けません。

大げさに自慢すると1年間に100日以上民泊している我が家でも、毎回泣かされています。


ケニアの民泊の地図。霊能力者でもたどり着けないレベルです。

 

「逃亡下見ツアー」のススメ

せっかく海外に逃げたのに、宿に行けなくて警察に保護されたのでは残念すぎます。

下見のときに実際に泊まってみて、Googleマップにポイントし、SNSに残しておくべきです。そのとき、ハッシュタグを「#海外逃亡」としておくと、同志が集まるでしょう。

たまにはオフ会を開催して、逃亡先民家を共有。逃亡中は住処を交換すれば、引越しが苦にならないし、なにより心強いです。

ここで提案ですが、一年に一回くらい「海外逃亡下見ツアー」なるものを企画してはどうですか?

オブザーバーとして呼んでいただけたら、喜んで参上いたします。

 

最後に、パスポートのチェックを怠りなく。

残存期間が6ヶ月以上ないと入れない国があります。

我が家はそれがために、中央アジアのキルギスで2ヶ月以上も足止めをくらいました。

また、パスポートの白いページがある程度残っていないと拒否られることがあります。

それがために我が家は、西アフリカのベナンで日本大使館にお邪魔しています。

大使館にはWANTEDの張り紙があったりするので、飛んで火に入る夏の虫になりかねません。

 

以上、成功する海外逃亡のススメでした。

では、ラーメンを食べに行って来ます!

出汁は、チキンと煮干しです。

著者紹介

石澤義裕(いしざわ・よしひろ)

デザイナー

1965年、北海道旭川市生まれ。札幌で育ち、東京で大人になる。新宿にてデザイナーとして活動後、2005年4月より夫婦で世界一周中。生活費を稼ぎながら旅を続ける、ワーキング・パッカー。

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