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日本人はひそかに馬鹿にされている?グローバルビジネスに不可欠な「歯」の真実

2020年04月11日 公開

生澤右子(歯科医師、株式会社Dental Defense代表取締役)

「オースティン・パワーズ」の主人公の歯並びが悪い理由とは?

イギリスはどうかというと、BBCオンラインの面白い記事がある(註4)。

「オースティン・パワーズ」(1997年アメリカ)という映画があるが、イギリス人の主人公が、黄色の歯で歯並びが悪い。これは「イギリス人は歯がきたない」という当時のアメリカ人の皮肉が含まれているのだという。

記事では、アメリカ人と重要なビジネスをするときに、イギリス人が歯医者に行ってキレイにしてもらうことを紹介している。「アメリカ人はキレイな口元を身だしなみの一部と考えているので、自分のケアをできない人を信用して、何百万ドルの契約を取れるだろうか」ということである。

12歳のむし歯が日本の半分という歯科の進んだ国であるイギリス人でさえ、このようなからかいを受けているのだから、八重歯をチャーミングだと捉え、口臭を何とかして欲しいと言われている日本人は、もはやジョークにもならないのかもしれない。

 

オーラルケアで大きな遅れをとる日本

実際、日本人のオーラルケアは欧米と比べてどうなのか。

ライオン株式会社が2014年に、日本・アメリカ・スウェーデンの3カ国のオーラルケアへの意識調査を行った(註5)。

その結果、欧米2カ国では、デンタルフロスの使用率が50%を超え、「他のケアアイテム(オーラルリンスなど)と組み合わせて念入りにケアをしたい」という人が7割であった。

しかし、日本ではデンタルフロスの使用率が20%弱と少数派で、5割の人が「どちらかというと手軽に済ませたい」と回答した。当然、オーラルケア用品に年間で使うお金は、欧米2カ国の6割の約5000円であった。

日本人はオーラルケア用品へのこだわり、お金をかける意識や、実際の額が低いことがわかった。

また、歯科医での定期検診の受診回数では、欧米2カ国では、年に1・2回が半数を超えているのに対し、日本は受けていない人が最多で半数だった。

これは一つの調査の結果にすぎないが、やはり日本は歯への意識が低いという傾向を如実に表していると思われる。ちなみに海外ではデンタルフロスの自動販売機というものが存在するほど、 身近なオーラルケア用品である。

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