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リモート営業はなぜ断られやすいのか? スルーされないメールは「件名」に工夫あり

2021年01月11日 公開
2023年02月21日 更新

水嶋玲以仁(グローバルインサイト代表)

水嶋玲以仁

まずは見込み客の情報を整理しリスト化

では、リモート営業では、どのような活動をすればいいのか。ここからは、「メール」→「電話」→「商談」→「クロージング」と、順を追って解説していきましょう。

インサイドセールスでは、まず、デジタルマーケティング部門が商品やサービスに興味がある「リード(見込み客)」の情報を集め、そのリストを営業部門に渡します。

同様に、リモート営業においても、最初にするべきことは、リードの収集、リスト化です。

デジタルマーケティングを強化していない会社でも、例えば、過去に交換した名刺の情報や、展示会や商談会などで集めた情報を整理したり、あるいは、帝国データバンクなどのリサーチ会社から情報を購入したりといった方法が取れます。取引先などからの紹介やOB会を活用するといったこともできるでしょう。

 

最初の営業メールの開封率はわずか3%!

リスト化ができたら、次は、リードとコンタクトを取るためにメールを送ります。

これまで交流がなかった人とコンタクトを取るためのメールは「コールド・メール」と呼ばれます。

コールド・メールはアポイントにつなげるためのものですから、開封してもらわなければ何も始まりません。しかし、残念ながら、コールド・メールの開封率は3%あれば良いほうだと言われています。

皆さんも、届いた営業メールを開かずに「ごみ箱」に移動させたり、開封しても最後まで読まずにスルーしたりした経験があるでしょう。

メールに限らず、リモート営業には「断りやすい」という特徴があります。

対面であれば、「では、次回の打ち合わせはいつにしましょうか」「次は資料をお持ちしますね」といった形で、「断りにくい」流れを作りやすいのですが、メールやウェブ会議では、そうはいきません。「興味がないので、次回は結構です」「何かあれば、こちらから連絡しますね」と言って、簡単に断ることができてしまいます。

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