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東大卒片づけコンサルタントが「カメラでデスクを撮影する」理由

2021年01月25日 公開
2023年02月21日 更新

米田まりな(東大卒片づけコンサルタント)

片付け

"鉄板フロー"に沿って片づける

2つ目のポイントは、片づけのフローを押さえておくことです。

それは、(1)全部出す→(2)分ける(分け方は後述します)→(3)定位置を決める→(4)使ったら戻す。

拍子抜けしたかもしれませんが、これだけです。

さらに、1~4を3つに分類すると……

(1)(2)=整理 一つひとつのモノを所有する意味を定義する。
(3)=収納 モノを使いやすい状態に配置する。
(4)=整頓 使い終わったモノを定位置に戻す。

「整理+収納」は、30分1セットです。休日など、時間に余裕があるときに、まとめて行ないましょう。まずは1サイクルをこなし、余裕がある日は何サイクルか繰り返します。モノの定位置が決まり、使いやすさを感じられればクリアできたサインです。

そして、「整頓」を毎日たった5分でいいので、習慣にします。

ただし、「整理+収納」で、長時間粘るのは禁物。片づけは筋トレと同じだからです。もし、1日中通して筋トレをしたら、ひどく疲れてしまい、筋肉痛で逆効果になるかもしれません。片づけも同じで、一夜漬けなど短期間で成果を出そうとする人ほど、リバウンドしやすいものなのです。

一気に完璧を目指さず、長期スパンで取り組み、「気づいたら暮らしやすくなっていた」という道筋を目標にしてみてください。

 

3.ジャンルではなく使用頻度で「分ける」

3つ目のポイントは、「モノを分ける方法」を知ることです。

モノを分類する際のコツは、「ジャンル」ではなく「使用頻度」の軸で分けることです。

分類する前に、5つの段ボール箱(あるいは紙袋)を準備します。

そして、日次フォルダ(今日触ったモノ)→週次フォルダ(1週間以内に触ったモノ)→月次フォルダ(1カ月以内に触ったモノ)→年次フォルダ(1年以内に触ったモノ)と分けます。

そのうえで、当てはまらないモノは「迷い中フォルダ」に入れます。

このとき、モノを捨てる必要はありません。

迷い中フォルダを作らず、思い切ってモノを捨ててしまう人もいますが、私はあまりお勧めしていません。捨てすぎると、埋め合わせをするかのように、反動でモノを買い込んでしまう人も多いからです。

ジャッジできないモノは、とりあえず迷い中フォルダに入れてあとで分類する。この工程が存在するだけで、片づけのハードルはかなり低くなると思います。

ただ、モノが多く収納のキャパシティ以上に溜め込みがちな方は、半年に一度などと決めて、定期的に見直しをするといいと思います。

 

4.カラーボックスを有効活用する

4つ目のポイントは、3段のカラーボックスを必要な数だけ購入することです。

デスク上にモノを出しっぱなしにしている人は、「しまう」動作が面倒だからそうしているということがあります。

例を挙げると、「引き出しの中に蓋つきの箱を入れて、その中に収納する」。この場合、(1)引き出しを開けて、(2)箱のフタを開けて、(3)モノを出す。これで3アクションです。

アクション数が多いと出したりしまったりするのが面倒になり、デスク上に放置してしまいがち。そしてデスク上が乱雑になり、集中力が奪われる負のループに陥ってしまいます。

これを防ぐには、何も几帳面な性格に変わる必要はありません。アクション数を減らして、戻すことが楽な場所を定位置にすればいいだけなのです。

その点、カラーボックスならば扉やフタがついていないため、デスク上に置いたときと同様、1アクションでモノを取り出せます。必要なモノはすべてカラーボックスに収納できるため、デスク上をデフォルトでゼロにできるのです。

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