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「反省」は必要ない!? 週1回「よかったこと」を振り返ると人生が変わる

2021年02月25日 公開
2023年02月21日 更新

大平信孝(アンカリング・イノベーション代表)

 

「週1軌道修正」のすすめ

振り返りからの軌道修正は、どれくらいの頻度で実践すればいいか気になっている方もいると思います。「1週間ごと」というのが、意外にも効果があるのでおすすめです。私が週1軌道修正をおすすめする理由は5つあります。

第一に、週に1回であれば、なんとか時間を確保でき、実際に行動できるからです。「毎日」となると、つい忘れてしまったり忙しすぎて時間が確保できないこともあるでしょう。「毎月」となると、間隔があきすぎて忘れてしまうこともあるでしょう。

これが週に1回だと、どんなに忙しい時期でもなんとか時間を確保できます。仮に実行できなかったとしても、翌週にすればいいわけですからリカバリーがしやすいのです。

 

年に50回、リセットのチャンスができる

第二に、年に50回リセットするチャンスを得られるからです。

もし仮に、今週うまくいかなかったとしても、週単位で考えることで週末にリセットして、翌週から新たに挑戦することができます。毎週軌道修正するとすれば、1年で50回も挑戦したり、リセットする機会があるので試行錯誤しやすいのです。

時間や気持ちに余裕があるときは、ちょっとハードルを上げてチャレンジをする週にしてみたり、逆にスケジュールが詰まっているときは徹底的に守る週にしてもいいわけです。

第三に、軌道修正しやすいからです。うまくいってもいかなくても、週ごとに振り返りをして目標を立てることで、軌道修正がしやすいです。実際に1週間単位で行動してみると、納得感やインスピレーション、成果を得られることもあるでしょう。

逆に、違和感を覚えたり、うまくいかないこともあるでしょう。さらに、相手からのリアクションやフィードバック、アドバイスなどから、様々な情報を得ることもできます。そこから軌道修正していけばいいのです。

「ちゃんと思考」が強すぎる完璧主義の傾向がある方は、ちゃんと計画して用意周到にシミュレーションしてから着手しようと考えているうちに時間だけが過ぎてしまいがちです。最悪の場合、チャンスを逃すことすらあるでしょう。

この点、1週間単位で考えて、小さく行動することで、軌道修正や試行錯誤がしやすいのです。これからの激動の時代は、「仮決め仮行動」でフットワーク軽く挑戦姿勢を持つ人がチャンスをつかみ、次世代リーダーとなっていくでしょう。

 

1週間ごとのテーマを決める

第四に、1週間の「入り」を意識することで、その1週間の充実度や達成度が上がるからです。

1週間ごとに振り返りをして軌道修正することで、1週間ごとのテーマが決まってきます。すると、より納得感や安心感をもって1週間を過ごすことができます。

「攻めの1週間」なのか、「守りの1週間」なのか、または「体を休める1週間」という人もいれば、「学びの1週間」「挑戦する1週間」「成果を出す1週間」「アウトプットの1週間」という人もいることでしょう。

いずれにせよ、1週間のテーマを決めることで、時間配分やペース配分をすることができるようにもなります。

第五に、1週間単位で積み上げていくことで、自ら未来をデザインし、カタチにしていけるからです。最高の1週間を積み上げていくその先には、最高の1ヶ月、2ヶ月、半年、1年、そして最高の未来が待っています。

「ちゃんと思考」「完璧主義」「正解発想」「指示待ち」「しっくり待ち」をしていると、いつまでたっても行動に着手できません。

変化の時代は、スピードが命。初動が肝心です。まず仮決めして小さく動く、まず着手するのです。1週間単位で考えていくことで、スムーズに着手できるようになります。

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