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初対面でも「相手が本音を話してしまう」技術とは? コンサルタントの驚くべき“質問力”

2021年03月09日 公開

遠藤功(シナ・コーポレーション代表取締役)

 

警戒心を持つ相手に話してもらうためには?

――フィールドインタビューは、クライアントインタビューよりも、さらに難易度が高い。

「クライアントの取引先へのインタビューなら、クライアントが場を設けてくれるので、比較的スムーズにできます。しかし、クライアントの競合企業へのインタビューだと、当然、警戒されます。相手には、こちらの質問に答える必要も義務もありません。得たい情報を引き出すのは至難の技です」

――遠藤氏は何度もそうした難所に分け入り、目的とする情報を聞き出してきた。

「警戒している人に話させることこそ、本物の質問力です。相手の閉じた心を開かせるには、技術と気力と、時にはちょっとした工夫も必要です。例えば、飛び込みのフィールドインタビューでは、手土産を用意します。

高価すぎるとかえって怪しまれるので、1000円程度のお菓子を持参し、最初に渡す。受け取ったら、相手も何かしら話さざるを得ないと感じるものです。ギブ&テイクのギブを、こちらから先にするわけですね。

とはいえ、あるプロジェクトでは、実に日本全国で100件以上の飛び込みインタビューを行ないましたが、半分以上は門前払いでした。それでも諦めずに、足を使って1次情報を集める。獲得するのに苦労を伴うからこそ、希少で貴重な情報となります。

『よくこれだけリアルな情報を集めたね。ここにすべてが凝縮されている!』と、クライアントに高く評価していただきました」

 

さりげなく聞くには「段階を踏む」

――質問の仕方も、ストレートなものでは、相手は答えてくれない。例えば、A社からの依頼で、競合であるB社の商品を扱う代理店に「どうしたらA社に鞍替えしてくれるか」を聞きたいときは、どうするか。

「私の場合は、まず、自分の著書を名刺代わりに手渡します。そして、コンサルタントとして市場調査をしているという体裁で、『今、どんな商品が売れているんですか?』というような質問から始めます。

雑談のような雰囲気で話して、空気が少し温まってきたら『見たところ、扱っているのはB社の商品だけなんですね』と一歩踏み込む。『A社のものはないんですね』だと不自然に感じられるかもしれませんから、『A社やC社のものはないんですね』と、別の競合企業の話もする。

そうして雑談のような会話を続けているうちに、ポロッと、『B社からのマージンはいくらで……』と、相手が話すことがよくあります。上の方針に従ってB社の商品を扱っているけれども、実はB社の商品に不満を持っている、という話が出てくることもあります。本音を引き出すスキルが必要ですね」

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