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“メンタル指導の専門家”が実践する「嫌いな仕事でも集中」する方法



2021年06月09日 公開

田中ウルヴェ京(メンタルトレーニング指導士)

田中ウルヴェ京

アスリートが実力を発揮するためには、フィジカルだけでなくメンタルも大切なことはよく知られている。ビジネスパーソンがアスリート達のような集中力を保ち、成果を出すためにはどうしたら良いのか。

自身も元五輪メダリストで、現在はトップアスリートにメンタルトレーニングの指導を行なっている田中ウルヴェ京氏にうかがった。(取材・構成:前田はるみ)

 

嫌いな仕事は「得られる対価」を明確に

ビジネスパーソンとの心理コンサルティングにおいても、「集中力を身につけたい」と相談を受けますが、よくよくうかがうと、必要なのは集中ではなく「やる気の整理」であるケースは多いです。

例えば、私たちは好きで楽しいことをやっているときに、「もっと集中しないと」とは思いません。ずっとやりたいと思っていた好きな仕事なら、意識しなくても集中できるでしょう。

しかし仕事においては当然やりたくないこともあります。「やりたくないことでも好きになる努力を」と考える人もいるかもしれませんが、私はできません。私だったら、好きでないものを「好きになろう」と思うだけで、ストレスになってしまいます。

しかしその仕事が嫌いでも、集中することはできます。そのための解決策は、自分なりの目的を明確にすることです。「嫌いな仕事には違いないけれど、これを成し遂げたらどんな価値が得られるのか?」と自問してみてください。

価値とは、例えば自信がつく、学びになる、達成感を得られる、信頼を得られる、といったことです。あるいはお金のため、見栄のため、でもいいと思います。

目的が明確になったら、その仕事に必要な集中とは何かを考えてみるのです。

例えば、プレゼンするのに必要な集中、お客様と一対一で面談するのに必要な集中、資料作成に必要な集中は、それぞれ違うはずです。タスクごとに適した注意配分を自分で設定し、イメージしておくとよいでしょう。

私は今、博士論文を執筆していますが、正直なところ、やる気のエネルギーがほとんどありません(笑)。でも、取り組む価値があると思うから、取り組んでいます。

そんな私が集中するために実践しているのが、4つの習慣です。

かいつまんで紹介すると、「パフォーマンス目標」としては、毎日2ページ書く、毎日新しい論文を1本読むなど、具体的な目標を設定しています。

「プレパフォーマンスルーティン」として大事にしているのは、5時間以上の睡眠と、朝に身体を動かすことです。

集中を妨げるものも、事前に排除しておきます。私の場合、書斎から一歩でも出ると他のことに気が散ってしまうので、必要なものをデスクまわりに用意しておきます。

ビタミン入りの水や、気分転換のためのマッサージ器具は必須ですし、宅配便の受け取りをしなくていいように、置き配の設定もしておきます。

集中のための環境設定は人それぞれあると思いますので、自分に合ったルーティンを見つけてみてはいかがでしょうか。

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