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部下をシラケさせる上司の「わかっているフリ」

2022年03月09日 公開
2023年02月21日 更新

中原淳(⽴教⼤学教授)

 

リモート時代のリーダーには「書く・読む」能力も必須

ここまでの話を振り返ると、マネジャーの仕事においては「言葉」が大きな役割を果たすことがわかります。目標の共有にも、人間関係の円滑化にも、言葉の力は不可欠です。

ここ数年でリモートワークが浸透したことで、その影響力はさらに強くなっています。コミュニケーション全体のうち、メールやチャットなどの文字伝達の割合が増したことは、これまでノンバーバルな「ノリ・雰囲気」や、本人の人間的魅力でメンバーを引っ張ってきたタイプの人には、やりづらい状況かもしれません。

しかし、リモートワークは多様な働き方の一つとして、コロナ禍が去っても、引き続き活用されるでしょう。今後、マネジャーは「書く・読む」能力も携える必要がありそうです。

このように、時代や立場や状況によって、「やるべきこと」は絶えず変化します。その流れに対応し、自ら変化していける人こそ、優れたマネジャーだと言えるでしょう。

※『THE21』2022年4月号特集「リーダーになったら必ずやるべきこと  絶対やってはいけないこと」より

 

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