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【長濱ねる】遠藤周作『沈黙』の思い出

2018年10月11日 公開
2022年06月08日 更新

長濱ねる

地元・長崎への想い

――そんな愛着のある地元が世界遺産に登録されたことは、やはり感慨深いのではないですか?

長濱 はい! 長崎の方って、私を含めて本当に地元のことが好きなんですよ。長崎の魅力を一人でも多くの人に伝えたいという気持ちを、ほとんどの県民の方々がもっているのではないでしょうか。

私が育った五島は、自然がとても綺麗で、砂浜から見渡す「常夏の海」とは異なり、山々と岩場が交じり合うノスタルジックな海岸が印象的です。

お魚などの料理も美味しいですし、何よりもとても人が温かくて、誰でもすぐに迎え入れてくれる雰囲気があります。島を初めて訪ねてきた方でも、すぐに車に乗せて案内しちゃうイメージ(笑)。今回の世界遺産への登録をきっかけに一人でも多くの方が訪ねてくれれば私も嬉しいです。

――そのような自然豊かな島で育った長濱さんですが、小さいころから読書好きだったのでしょうか。

長濱 家の外で遊び回ることもありましたが、それよりも図書館で過ごす時間が圧倒的に多かったです。比率でいえば、図書館で本を読むのが9割、自然のなかで遊ぶのは1割くらい(笑)。4、5歳のときから図書館に通って、絵本や児童書を読んだり、紙芝居を借りたりしていました。

引っ越して島を出てからも、自宅から徒歩1分ほどの場所に図書館があったので、放課後になると自然と足が向いていました。司書の先生とも仲良くなって、お薦めの本を教えてもらっていましたね。

 

本を読んでいるときは「素の自分」に戻れる

――読書がアイドル活動や女優業などの仕事に繋がることはありますか。

長濱 お仕事のために本を読んでるっていう感覚はほとんどないですね。むしろ、お仕事のことを考えないようにする「心を休憩させるための時間」こそ、私にとっての読書なんです。

本と向き合っているときは、欅坂のメンバーじゃない自分に戻れる。現実とは異なる別世界に導いてくれるのが、本の素敵なところではないかなって思います。

――長濱さんが好んで小説を読む理由がわかるような気がします。

長濱 でも近ごろは、これまで読まなかった自己啓発本にもチャレンジしようと考えています。先日も哲学関係の本を探していたとき、偶然に目に入って面白そうと感じた自己啓発本があったので買ってみました。まだ読めていないので、何の本かはお話しできないのですが。小説でも歴史物やSF物といったように、いままで手を付けてこなかったジャンルにトライしてみたいと思っています。

仕事もプライベートも新しい世界を見てみたい、という気持ちが心のどこかにあるのかもしれません。

 

(本稿は『Voice』2018年11月号、長濱ねるさんの「読書は『心の休憩』」を一部抜粋、編集したものです)

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