佐々木俊尚 ヴァーチャルの進化が企業にもたらす変革とは

「VR」は我々の仕事や生活にどんな影響を与えうるのか。テクノロジーについて豊富な知見を持つ作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏にうかがった。
2018年12月10日 公開
写真:吉田和本
月刊誌『新潮45』2018年8月号の杉田水脈氏の論考と、同誌10月号の特別企画「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」が波紋を呼び、同誌は休刊に至った。なぜLGBTを巡る議論がここまで過熱してしまったのか。哲学者の千葉雅也氏と国際政治学者の三浦瑠麗氏が、杉田論文に込められた意味から日本の婚姻制度、同性婚について語る。
三浦 月刊誌『新潮45』2018年8月号の杉田水脈氏の寄稿と、同誌10月号の特別企画「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」に関し、多くの識者から議論が巻き起こりました。
私も自分のブログ『山猫日記』で杉田氏のことを「LGBT差別や偏見の『理由は何でもよかった』のではないか」と批判しました。批判の種類はしかし、さまざまです。私はほとんど唯一、ゲイ当事者としての千葉さんのツイートに説得力を感じました。
千葉 まさか自分のツイートを読んでもらっているとは思わなかったので、有難いですね(千葉氏のツイートとコメントは論考「平成最後のクィア・セオリー」として文芸誌『新潮』2018年12月号に所収)。
三浦 私はLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の当事者ではないので、これまで女性の立場から「杉田問題」を考えてきた入り口から今回の騒動について考えました。
杉田氏の文章で物議を醸したのは「彼ら彼女ら(注・LGBT)は子供を作らない。つまり『生産性』がないのです」という部分ですが、彼女はもともと問題発言の多い人で、ユーチューブなどのインターネット動画を見ればさらに過激な発言をしています。
また彼女は以前、フリージャーナリストの伊藤詩織さんが準強姦被害を訴えたことに対して「伊藤詩織氏の事件が、それらの理不尽な、被害者に全く落ち度がない強姦事件と同列に並べられていることに女性として怒りを感じます」とツイートしました。
私は杉田氏のこのツイートを批判し、ワイドショーなどでも取り上げるべき問題だと主張しましたが、伊藤さんに対するツイートの件はほとんど報道されず、この「生産性」のワードばかりが話題になりました。
千葉 やはり「生産性」というワードが人びとの耳目を引き付けたのでしょう。皮肉なことに、女性のレイプは問題の度合いがあまりに深刻であるがゆえに、ワイドショーのネタになりにくいのかもしれない。それに比べて、世間にとってLGBTの問題は、比較的「軽い事柄」なんですよ。
三浦 たしかにバッシング対象としても軽く扱い、擁護する側もLGBTを安易に扱ってしまっている気がしますね。
たとえば違和感を覚えるのは、杉田氏の発言を批判する人のなかに「私の周囲にもLGBTの友達がたくさんいて、こうした人は海外ではむしろお洒落でクールな存在だ」と、LGBTの理解者というポーズを取りたがる人が少なからずいることです。
千葉 そういうのは正直イラっとしますね(笑)。「今風でクール」というレベルでLGBTを擁護する人なんて、いつ敵になるかわからないですよ。まあ、そういう手合いと、社会派のもう少し真剣な擁護派とは区別をする必要があるでしょうけれど。
三浦 ええ、そうですね。「クール」言説は、アメリカにおける黒人問題に対する態度と似ていますね。隠された差別意識としてよくいわれるように。
「黒人やLGBTはお洒落」といってもてはやすほど侮蔑的な言い方はない、と私は思うのですが。
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