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辛坊治郎 「年金制度に打ち出の小槌はない」

2019年08月08日 公開
2019年08月08日 更新

辛坊治郎(大阪綜合研究所代表)

「年金制度の批判は簡単だが、打ち出の小槌はない」

――では、どういった年金制度改革を行なうべきとお考えですか?

【辛坊】 やるべきことは2つです。1つは、高額な年金をもらっている人への共済年金・厚生年金支給額を下げ、その分を低年金にあえぐ人に分配すること。

もう1つは、現役世代の負担軽減です。厚生年金の保険料率18・3%はいくらなんでも高すぎます。

個人負担の厚生年金と国民年金の保険料そのものを廃止し、高齢者を含む全世代から財源を賄える消費税により、持続可能な最低保障年金制度をつくる。

立憲民主は選挙公約で、年金の最低保障機能強化を掲げましたが、制度の詳細を示していないうえに、消費増税には反対。これでは必要な財源をとうてい賄えない。

安倍首相のいうように、「年金制度の批判は簡単だが、打ち出の小槌はない」のです。

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