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辛坊治郎 「大阪はいま、日本でいちばん元気な都市」

2019年08月15日 公開

辛坊治郎(大阪綜合研究所代表)

「地の利」を生かした大阪のうねり

――2020年には東京五輪・パラリンピック、2025年には大阪・関西万博が開催されます。東京と大阪を両輪に日本が活気づいてほしいですね。

【辛坊】 1970年の大阪万博は私の人生の原点です。2025年の大阪・関西万博も楽しみにしていますし、成功を切に願っています。

大阪は今年6月末にG20サミット(20カ国・地域による首脳会議)の開催地になるなど、ここ数十年で最も活気に溢れています。

また帝国データバンクの調査によれば、2018年に大阪府へ本社を移転した企業は174社で、23年ぶりの高水準でした。

1982年以降、大阪から転出する企業の数が転入する数を上回る「転出超」の状態が続いていますが、2018年はその差が最も縮まっています。近々「転入超」になる見込みも立ってきました。

――「東京一極」とよくいわれますが、ビジネスにおいても大阪は奮闘しているのですね。

【辛坊】 さらに2025年の万博を控え、会場である夢洲へのアクセスを確保するため、大阪メトロ(旧市営地下鉄)中央線の延伸計画が再開。JR西日本や京阪電気鉄道も路線延伸に乗り出す予定です。

空のアクセスでは、神戸空港発着のすべての国際チャーター便運航が認められるなど、運用拡大が進んでいます。

大阪はいま「日本でいちばん元気な都市」といっても過言ではない。東京と比べて地理的にアジアに近く、インバウンド(訪日外国人客)による経済効果も好調です。

「地の利」を生かした大阪のうねりが、今後も日本全体を盛り上げていくことでしょう。

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