松下幸之助が創刊した雑誌が、いま、職場で読まれている理由

『PHP』は、心あたたまるエピソードや感動エッセイが詰まった雑誌。社員の人格形成や職場活性化にも役立つと、現在、全国1,000社以上の職場で愛読されています。
2019年10月21日 公開
消費税が上がると具体的に何が起こるのか、過去の増税と何が違うのか、理解している人は少ないかもしれない。経済ジャーナリストの荻原博子氏が、増税をいかに解釈し、今後の社会をどのように生きていくべきなのかを提言する。
※本稿は『Voice』2019年11月号、荻原博子氏の「消費税10%時代の暮らしの守り方」を一部抜粋、編集したものです。
消費税が上がったのは動かしようがない現実であり、私たちは「消費税10%時代」を生きていかなければならない。まずは、社会や経済にどのような影響が起きるかを考えてみましょう。
私がまず考えるのは、これまでの二度の引き上げ(1997年に3%から5%、2014年に5%から8%)と比べて、もっとも景気が落ち込むということです。
引き上げ率自体は2%であり、これまでよりも大きいというわけではありません。
ではなぜ「もっとも景気が落ち込む」と考えるのか。それは、「10%」という数字が大きな意味をもつからです。
たとえば、1万9800円の商品を買うとします。さて、8%時代ならば消費税はいくらでしょうか?
即答できる人は、よほど数字に強い人だけでしょう。ところが10%ならば、「0」を1つ減らすだけですから、消費税がいくらか子どもでもわかります。
つまり、消費者が何かを購入する際、つねに10%の消費税率を意識してしまうということです。24万円の冷蔵庫を買おうと考えても、「2万4000円も消費税でとられるのならば、いまの冷蔵庫をもう少し大事に使おうかな……」などと逡巡してしまう。
5%から8%に引き上げられたときは、「どれくらい消費税が上がったのかな」とボーっとしていた人も、今回は具体的な数字に気が付きます。
そうすると、皆必要以上に税金を支払いたくありませんから、買い控える人が増えるのは必定です。その結果、各企業の業績は悪化して、ビジネスパーソンの賃金は上がらない。まさしく「負のスパイラル」です。
じつは、企業にとっては消費増税と同じタイミングで厄介な「爆弾」が投げかけられました。去る8月27日、厚生労働省が「財政検証」を発表しました。
5年に一度、経済状況などに鑑みて年金制度が持続できるかを検証するものですが、驚くべきは、ここに「月収が5万8000円以上ある人は、パートや学生のバイトであろうが、厚生年金保険料を納める必要がある」と記されていたことです。
企業は従業員が厚生年金に加入すると、保険料の半分を支払う義務があります。当然、従業員も毎月、厚生年金の保険料を支払う。これにより、企業もビジネスパーソンもさらなる苦境に立たされるのは疑いようがありません。
そう考えていくと、やはり日本経済の未来は明るいとはいえない。これまでの二度の引き上げの後、景気は落ち込みました。
しかし、このたびの増税による影響は、消費税に対する国民の「意識」を変えてしまうため、より破壊力があります。
10%への引き上げによる景気冷え込みから、日本経済は立ち直ることができるのか。もしかしたら、永遠にデフレから脱却できないのではないか――。私はそう危惧しているのです。
『PHP』は、心あたたまるエピソードや感動エッセイが詰まった雑誌。社員の人格形成や職場活性化にも役立つと、現在、全国1,000社以上の職場で愛読されています。
江戸に鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋があった。この長屋が舞台の「鯖猫長屋ふしぎ草紙」シリーズが時代小説ファン、猫好きの心をもわしづかみにしている。著者の田牧さんに物語誕生秘話を語っていただいた。
あまたいる戦国武将のなかから、各都道府県で一人ずつを選び、短編小説に。くじ引きの結果、第17回は滋賀県! 執筆は、いま最も勢いのある若手歴史小説家・今村翔吾先生です。
創業経営者にはいくつかの曲がり角があるといわれます。そんなときに経営者がとるべき対処法とは?
映画『罪の声』が今年10月30日(金)より公開される。物語の舞台は1984年の日本、劇場型犯罪が列島を震撼させていた。本作で主人公の新聞記者・阿久津を演じた小栗旬さんに、コロナ禍で感じたマスメディアの在り方や役者としての矜持について聞いた。
『PHP』は、心あたたまるエピソードや感動エッセイが詰まった雑誌。社員の人格形成や職場活性化にも役立つと、現在、全国1,000社以上の職場で愛読されています。
江戸に鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋があった。この長屋が舞台の「鯖猫長屋ふしぎ草紙」シリーズが時代小説ファン、猫好きの心をもわしづかみにしている。著者の田牧さんに物語誕生秘話を語っていただいた。
あまたいる戦国武将のなかから、各都道府県で一人ずつを選び、短編小説に。くじ引きの結果、第17回は滋賀県! 執筆は、いま最も勢いのある若手歴史小説家・今村翔吾先生です。
創業経営者にはいくつかの曲がり角があるといわれます。そんなときに経営者がとるべき対処法とは?
映画『罪の声』が今年10月30日(金)より公開される。物語の舞台は1984年の日本、劇場型犯罪が列島を震撼させていた。本作で主人公の新聞記者・阿久津を演じた小栗旬さんに、コロナ禍で感じたマスメディアの在り方や役者としての矜持について聞いた。