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“反日種族主義”とは何か? 韓国人学者が悲嘆する「韓国の良心の麻痺」

2019年11月13日 公開

李栄薫(ソウル大学元教授)&洪ヒョン(『統一日報』主幹)

 

良心の麻痺から来る問題

【李】李承晩大統領のような自尊心と国際政治に対する慧眼のある指導者なら、また国民を説得する力をもつ人なら、おそらく請求権問題を突破したと思います。しかし、張勉政権と朴正煕政権は、李承晩政権が作成した文書を根拠に日本に請求権を要求しました。

韓国人として乗り越え難い、この物質主義的な偏向、文化的な障碍を、のちの「民主化時代」の活動家たちが利用することになります。

わずかな期間、刑務所に入れられたことを訴えて数千万、数億ウォンの補償金を手にし、「民主化運動」を行なった経歴で国会議員や総理に、さらに大統領にまでなった人もいる。そうしたことが横行するから、おっしゃったベトナム戦争参戦者たちの要求が出るのだと私は思います。

最高裁の判決で問題となった9人の元徴用工たちが15年、20年間もの訴訟を続けてきたのも、過去に「民主化活動家」たちの闘争に現金が補償された例に刺激されたと思われます。「民主化活動家」は、権力を獲得してから自分たちの行為をお金に換算する、などという行為を平気で実行に移すものです。

私は、韓国の今日の政治的混乱の相当の部分がそうした行動から生じたと見ます。さもなければ「元徴用工裁判問題」など起こらなかったはずです。

【洪】現政権はさらにいま、権力と立場を強化するために国家予算で国民を買収している状況です。「5・18光州事態」の民主化有功者の場合は、一種の世襲特権を生み出しました。特権階層を禁じる憲法に対する違反です。

【李】何人かは知りませんが、国家予算で補償を受け、さらに公務員試験の優遇や各種の特典を受けています。このような低級な物質主義も「反日種族主義の神学」で批判したかったのですが、あまりにも大きな課題でした。

いかなる名分であっても、「民主化活動家」たちが彼らの子孫にまで特権を与えることが許されてはなりません。請求権問題のようなことは、すべて良心の麻痺から来るものと思います。

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