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2020年「トランプ大統領の再選確実」を信じてはいけない

2020年01月14日 公開
2020年01月16日 更新

渡瀬裕哉(パシフィック・アライアンス総研所長)

選挙戦の難易度は格段に上がった

大統領選挙の勝敗を決する全米各地の接戦州(フロリダ、オハイオ、ネバダ、ノースカロライナなど)の世論調査の状況は、トランプ大統領と民主党の有力候補者らの数字はほぼ互角である。

トランプ大統領は数字の上では不利な状況には置かれていない。しかし2019年8月頭に公表された一部の世論調査では、共和党にとっての本丸であるテキサス州で、トランプ大統領がバイデン・サンダース両候補に数字で負けている数字が出ていることは注目に値する。

前回の大統領選挙は、五大湖周辺の製造業地帯であるラストベルトを奪い合う戦いであった。

しかし、今回は共和党地盤の南部のサンベルト(米国南部の国境線沿い付近にある州)も、人種構成変化、都市からの移住者増加、そしてトランプ関税への批判から大統領選挙の戦場となりつつある。

共和党側は自陣地であるサンベルトを守りながら敵地であるラストベルトに攻め込む、という利害が異なる両者のバランスを取る難しい選挙戦を強いられている。

トランプ大統領にとっては選挙戦の難易度は格段に上がっていると言っていい。

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