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橋下徹「政府は“要請”ではなく“命令”する代わりに、補償をせよ」



2020年04月14日 公開

橋下徹(前大阪市長)

写真:大坊崇

新型コロナウイルスの感染拡大が続く日本。4月7日にはついに、緊急事態宣言が発令された。都道府県知事が一部において、強制的な措置を行なうことが可能となる。大阪府知事・市長を務めてきた橋下氏は、今回の政府の対応をどう見るのか。

本稿は月刊誌『Voice』2020年5月号、橋下徹氏の「政府は結果責任から逃げるな」より一部抜粋・編集したものです。

聞き手:Voice編集部(中西史也)

 

「要請」ではなく「命令」をせよ

――新型コロナウイルスに対する地方の対応として、大阪府は1月24日に吉村洋文知事を本部長とする「大阪府新型コロナウイルス対策本部」を設置し、大阪市は政府に先駆けて臨時休校・休園を決定していましたね。

【橋下】吉村さんと松井(一郎・大阪市長)さんは、批判を覚悟で決断できる政治家です。大阪で緊急時に総合的な判断を下すのは学者でもメディアでもなく、府民や市民から選挙で選ばれた首長です。

二人は、いざとなれば自らが責任を負うことを承知で行動しているのでしょう。

――政府による一斉休校にしてもイベントの自粛にしても、現場への「要請」であり、政府の方針に従わない自治体や企業もありました。諸外国に比べて、政府と現場の足並みの乱れが見られたように思います。

【橋下】「要請」なんていう曖昧な言葉は本来、政治家が使うべきではないと思いますよ。民間に判断を丸投げするのではなく、とりわけ危機のときは「命令」であって然るべきです。

その代わりに、命令によって生じた結果に関してすべての責任を政府が負う。つまりイベントの中止によって発生した民間の損害については政府が補償すべきです。

日本社会全体のために一部の民間企業が損失を被ったのであれば、それを税で補うのは当然のことでしょう。

「政府が『命令』せよ」なんて言うと、「そんな強権的な手法は問題だ。橋下は独裁者だ」と猛反発する人がいるかもしれません。しかし、要請にした上で補償の責任をあやふやにするほうがよほど危険ですよ。

政府の命令という強権的な振る舞いが問題だというなら、日本は成熟した民主国家なので、最終的に選挙で政権をひっくり返すことができる。選挙という方法で権力者の首を刎(は)ねることができるシステムなのだから、権力者も必要なときには堂々と命令を下せばいいと思います。

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「命令」する代わりに補償せよ >



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