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宗像市長が語る「第二の出光佐三」を生む“覚悟”

2020年06月16日 公開
2020年06月16日 更新

伊豆美沙子(福岡県宗像市長)

行政とコミュニティの両輪によるまちづくり

――日本全体が直面する人口減少と少子高齢化には、いかに対応していますか。

(伊豆)宗像市の人口は現在9万7000人ですが、定住人口の増加はハードルが高いと思います。現在は新型コロナウイルスの影響で人の往来が難しい状況ですが、これが終息したら、宗像に訪れる交流人口を増やしたいと考えています。

そして、宗像の文化や施策に共感して物心両面から支えてくれるファンを増やしていきたい。

また宗像市は、2020年を「団地再生始動の年」と定め、地域住民、民間企業、UR都市機構と連携した持続可能なまちづくりに着手しています。福岡市と北九州市の中間に位置する立地を生かし、今後も子育て世代に選ばれる住宅都市であり続けたいと思います。

――人口減少に伴い、地方のコミュニティが失われている、との指摘も聞きます。

(伊豆)宗像市では、小学校単位で12の地域コミュニティに分け、それぞれに予算と権限を渡して地域自治を実践しています。住民が主体となってまちづくりをしており、なかには独自で学童保育を行なっているコミュニティもあります。

私がいつも感じるのは、宗像市民のボランティア精神の強さです。自主的にまちを清掃し、困っている人がいれば助け合う。これからも世界遺産都市の名に恥じぬよう、行政とコミュニティの両輪でまちづくりを進めていきます。

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