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バイデンはあまりにも弱い候補だ



2020年10月15日 公開

日高義樹(ハドソン研究所首席研究員)

日高義樹(ハドソン研究所首席研究員)

トランプ大統領の新型コロナ罹患で、ますます混迷を深めるアメリカ大統領選。しかし、民主党大統領候補ジョー・バイデンとは、いったいどういう人物なのか、政治的にはどのような立場にいるのか、いまいち人物像がはっきりしない。

「アメリカのハーバード大学の専門家や官僚たちは、まったく何の政策もないジョー・バイデンを支援し、トランプ大統領を批判し続けている」。ワシントン発の情報に詳しい日高義樹氏は、『トランプが勝つ─習王朝崩壊へ』(かや書房)』の中で、バイデン候補について、このような厳しい見方を示す。

※本稿は『トランプが勝つ─習王朝崩壊へ』(かや書房)の内容を一部抜粋・編集したものです。
 

トランプを批判するだけがコロナウィルス対策に

アメリカのマスメディアの報道はすべてトランプ批判、ジョー・バイデン支持になっているため、正確な情報がないと言ってもよい。

ジョー・バイデン前副大統領が2020年大統領選挙の民主党候補に決まったとき、『ニューヨーク・タイムズ』は、バイデンと民主党の応援団の代表として次のように述べた。

「ジョー・バイデンは1988年以来、追い求めてきた大統領候補の座をついに獲得した」

しかしジョー・バイデンが獲得した「大統領候補の座」というのは、彼が大統領候補を目指した1988年以来32年間、アメリカがつくりだしたマイナスの国家政策の上にある。

つまりバイデンは、32年間における失敗の山の上に座っている。正確に言えば、ブッシュ・シニアに始まってオバマに至る28年間の失敗である。トランプ大統領はそういった失敗を正す政治をやろうとしてきたが、バイデン候補はこの失敗を、さらに大きくしようとしている。

ブッシュ・シニアから始まって、オバマに至る民主党と共和党の、合わせて4人の大統領が行ってきた政治、外交、財政の失敗は、コロナウィルス騒ぎによって一挙に鮮明になった。

この騒ぎの結果、いまアメリカで起きていることは世界の縮図である。多くの人々が自分のことばかりを考えるようになってしまい、世界が国家主義的な対立の真っただ中に置かれている。そして、この国家主義的な動きはそのまま中国の不法、無法に対する強い反感となって表れ、これまでの中国甘やかし政策をやめざるをえなくなっている。

それだけではなく、安いモノを世界に提供する仕組みであった中国のモノづくりとサプライチェーンに対する反感が強まった。アメリカだけでなく世界の人々はいまや、世界経済を動かしている資本主義体制のなかで、独裁体制に基づく中国のモノづくり体制が許されているのは間違いだ、と思い始めている。

こうしたいわば歴史的とも言えるコロナウィルス騒ぎのなかで登場したアメリカ民主党大統領候補のジョー・バイデンは、この事態への対応策をまったく持っていない。

ジョー・バイデンとアメリカ民主党、それにアメリカのマスメディアは、トランプ大統領のコロナウィルス対策について、事態を悪化させ続けているだけで何ら対応策をとってないと非難している。ジョー・バイデンはトランプ大統領の政策を批判し、感染者を増やしたと批判しているが、自らのコロナウィルス対策については、具体的な発言を行っていない。

つまり、トランプ批判をすることだけが、ジョー・バイデンのコロナウィルス対策になっている。

アメリカの活動をすべて止めてしまえば、アメリカ経済が停滞し、国家として成り立っていかなくなるのは誰の目にも明らかである。こうしたことをまったく考慮しないジョー・バイデンを、アメリカのマスコミは新しい指導者として大歓迎している。

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