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中国がタリバンに接近する理由とは? 最大の脅威「新疆ウイグル」との関係

2021年12月26日 公開
2021年12月27日 更新

佐藤和孝(ジャーナリスト)

 

アフガニスタンが世界から「忘れられない」方法

仮にアフガニスタンの現状に皆が匙を投げて、この地が世界から放置されることになったとしたら、タリバンはどうするのか。私がタリバンの幹部だとしたら、もちろん「忘れられない」ように手を打つだろう。

2021年10月3日、カブールにあるモスクの出入口付近で爆発テロが起きて10人が死亡、複数の負傷者が出た。当時、モスク内ではタリバンのムジャヒド報道官の母親の葬儀が行われていた。

するとタリバンは報復として、カブールでISIS─Kの掃討作戦を展開した。今後、似たようなテロと報復は繰り返されるだろう。タリバンはテロの掃討を掲げて国際的にPRし、併せて治安維持の名目で資金を引っ張ってくる。

むしろ治安が安定しないほうが資金の確保につながる、ということだ。彼らはその程度の計算はしている。アメリカやヨーロッパ諸国、そして日本が中東から逃げれば逃げるほど、より事態は悪化していくのだ。

 

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