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くらし

実はスクワットは意味がない? お尻のたるみに効く「片足立ちトレーニング」

松尾タカシ(ヒップアップ・アーティスト)

2023年07月03日 公開

 

自重トレーニングをするだけで、お尻は目覚める

自重トレーニングの仕方

お尻は右側と左側で、それぞれ独立しています。そのため「片足立ちの姿勢」を取るだけでも、お尻を鍛えることが可能です。体重が60キログラムの人がスクワットを行ったとしましょう。

このとき、左右の足には30キログラムずつ負荷がかかります。しかし「片足立ちの姿勢」を取るだけで、てこの原理によって片方の足に180キログラムの負荷がかかるのです。お尻を鍛えるならば、ウエイトを持つよりも自重トレーニングを行うほうが、断然「効果的」だということが分かってもらえたのではないでしょうか。

【POINT】
・背すじをまっすぐに伸ばす
・太ももを床と平行にする
・フラフラせずに姿勢をキープする

どうしても「ウエイトトレーニングでお尻を鍛えたい」という方は、どんな姿勢でも、しっかりとお尻の筋肉が使えるようになってから取り組むと、十分な効果を期待できると思います。「片足立ちの姿勢で自分のカラダをコントロールできない」という方は、自重を使いながら、負荷を調整できるトレーニングを行うことがおすすめです。

 

お尻の筋肉の「本来持っていた力」を取り戻すエクササイズ

お尻のエクササイズ

お尻年齢をリセットするトレーニングとして提案するのが「ベビーステップ7」です。お尻の筋肉を「鍛える」というよりも「本来持っていた力を取り戻す」ためのエクササイズだと考えてください。

ベビーステップ7は、赤ちゃんが産まれてから歩きはじめるまでに取る「7段階の姿勢」に基づいて構成されています。赤ちゃんは、次の7つの姿勢を取ることで抗重力筋を鍛え、立ち上がる準備をしているのです。

1. あお向け姿勢
2. 横向き姿勢
3. うつ伏せ姿勢
4. 四つん這い姿勢
5. 座位姿勢
6. ヒザ立ち姿勢
7. 立位姿勢

ベビーステップ7は、これら7つの姿勢を活用しながら、お尻の筋肉とそのほかの抗重力筋を段階的に連動させていきます。そのため関節への負担を最小限に抑えながら、バランス力のある安定した姿勢の再現性を獲得できるのです。今回はその一部をご紹介いたします。

【ステップ1】あお向け姿勢(左右3セットずつ・60秒キープ)※きつい方は30秒でもOK

あお向け姿勢のエクササイズ

1. あお向けになって両ヒザを立てる。つま先をまっすぐ前に向けたまま、お尻を持ち上げる。

2. 1の姿勢を維持したまま片方の足を持ち上げ、ヒザを胸に近づける。そのまま60秒間姿勢をキープする。

ステップ1の「あお向け姿勢」は、お尻の筋肉に負荷をかけるだけでなく、しっかりお尻を使えているかを確認するためのエクササイズです。

床にあお向けになったら両ヒザを立て、お尻に力を入れながら腰を持ち上げます。そこから、片方の足のヒザを曲げたまま、できるだけ胸に引き寄せてください。肩からヒザまでのラインが一直線になっていることが理想です。この姿勢を60秒間キープします。反対側の足でも同様に行いましょう。ポイントは「正しくお尻に力を入れる」ことです。

【ステップ2】横向き姿勢(左右3セットずつ・60秒キープ)※きつい方は30秒でもOK

横向き姿勢のエクササイズ

1. 横向きで寝て、肩の真下にヒジをつく。

2. 1の姿勢からお尻を持ち上げて、肩からヒザまでが斜め一直線になる姿勢を取る。そのまま60秒間姿勢をキープする。

ステップ2の「横向き姿勢」は、お尻の横側の筋肉に刺激を与え、左右のバランスを整えることが目的です。お尻のサイドにある筋肉は「中臀筋」と「小臀筋」です。これらは片足立ちをするときに働く筋肉です。

中臀筋と小臀筋を鍛えることで、片足立ちをしてもフラフラとバランスを崩すことなく、ピタリと静止できるようになります。上半身を持ち上げるほど、お尻ではなく脇腹を使ってしまうので、必ず斜め一直線の姿勢をキープしてください。

ベビーステップ7でお尻年齢をリセットしたいのであれば、「1日1種目」だけでも良いのでエクササイズを続けてください。もちろんトレーニングを行う時間帯も問いません。一度に多くの種目を行うことよりも、継続することのほうが重要だからです。皆さんのライフスタイルに合わせて、ぜひ実践してみてください。

 

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