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[ 朝活!] 「朝に弱い」が治る! すっきり目覚めるコツ

『〔図解〕「朝に弱い」が治る本』より》

体の準備には1時間かかる

 「朝に弱い」人は、ぎりぎりの時間まで寝ていますが、起きたとなったら、びっくりするほどの猛スピードで身じたくをし、家を出るという「特技」を持っています。それはそれで立派なことですが、残念ながら、身じたくはできても、体の中はそんなにすぐには動けないのです。

◎目覚めても体はすぐには動かない◎

 まず、胃腸です。起きて牛乳などを飲み、朝食を食べ終わったころ、やっとウンチがしたくなります。しかし、起きてすぐに家を飛び出したのでは、胃腸が活発に動き出すのは会社に着くころです。出かける前に牛乳を飲んだのはいいけれど、電車の中でトイレに行きたくなり、冷や汗をかいたという話もあります。できれば毎朝、自宅できちんとトイレタイムを持ちたいものです。それだけで毎日の心身の快適度はまったく違います。

 脳や体の各器官にしても、起きてすぐに活発に動き出すわけではありません。シャワーを浴びたり、朝食を食べたりという刺激によって、少しずつ動き始めるのです。

 できれば、出かける1時間前には起きたいものです。この1時間で、体は万全の準備を整えることができるのです。

 

熱いシャワーとおいしい朝食で1日を始めよう

 ふとんから出ることに成功したら、次は体の中をしっかりと目覚めさせましょう。体の調子を整え、快適な1日を始めるためには、シャワーを浴びたり、朝食をとることが効果的です。

◎目覚めを促進させるのは“シャワー”と“朝食”◎

 朝のシャワーは目を覚ますのにうってつけです。それも、熱いシャワーをパツと浴びるのがいちばんです。バシャバシャと熱いお湯に打たれれば、眠り続けるわけにはいきません。

 熱いシャワーを浴びると、血行がよくなります。浴室の外に出ると、体から湯気が出ているのがわかりますが、これは熱いシャワーで急激に上がった体温を調節しようとしているのです。同時に、体のバランスを保つために、交感神経も活発に動き出します。そうやって、神経も活動の態勢に入るわけです。

 また、わたしたちは、眠っているあいだに多量の汗をかきますから、シャワーを浴びれば体もすっきりと快適になります。

 体をしっかり目覚めさせるには、朝食も欠かせません。

 きちんと朝食を食べることで、脳や胃腸の目覚めが促進され、頭がすっきりします。また、朝食をとると便意を催します。眠っているあいだ休んでいた胃腸が、目覚めて動き出すのです。

 逆に、朝食抜きを続けていると、必然的に便秘を招いてしまいます。また、朝食を抜くということは、食事の時間がどんどん先送りされることになるため、夕方、あるいは夜中にたくさん食べることになり、胃腸に負担をかけるので、快適な眠りが邪魔されることになります。つまり、朝食を抜くことは、食事だけでなく、目覚めもトイレも先送りになり、眠りにも影響を与え、1回転してまた目覚めに影響を与えるのです。

 朝、余裕のある時間に目覚め、熱いシャワーを浴び、おいしい朝食をとれば、快適な1日のスタートが切れます。そして、「朝に弱い」を治すには、まず明日の朝きちんと目覚めること、そのためには今夜きちんと眠ることが大切です。

 さあ、さっそく今夜から始めてみましよう。

 

朝の時間を有効に使う方法

 よく、忙しい人ほど朝早く起きているという話を聞きます。

 散歩をしたり、ジョギングで汗を流したり、仕事とはあまり関係のない本を読んだりなど、仕事に行く前の朝の時間というのは、やり方しだいで有効に使えるものです。

◎朝の1時間は、夜の何時間分にも匹敵する◎

 勉強や読書など、何かをしようと思っても、仕事のあとでは、ぼんやりしてしまって頭が働かないことも多いでしょう。しかし、朝ならば疲れがとれているのですから、脳も元気で集中力があります。体も同様に、仕事のあとはくたくたですが、朝にはまた元気を取り戻しています。

 そのうえ、夜ともなれば飲みに行こうとか、テレビやDVDを観ようなど、多くの誘惑が生まれます。しかし、朝にはそういったものがありませんから、自分だけの時間を有効に使うことができるのです。

 とりあえず、1日でもいいですから、いつもより1時間早く起きてみてください。そして、散歩をするなり、本を読むなり、ゆっくり朝食をとって新聞を読むなりしてみてください。その時間の長さに驚くはずです。同じ時間なのに、朝の1時間は夜の何時間分にも感じることでしよう。

 

朝の時間は楽しみに変えられる

 朝の時間を活用する意識を持てば、「朝が弱い」問題の解決に一歩近づきます。そこで、毎朝の時間を活用した具体例をご紹介しましょう。

◎毎朝1時間でも、積もれば大きな財産に◎

 わたしの知り合いに、毎日早朝に行なわれる英会話のクラスに通い、2年間で十分に会話ができるようになった青年がいます。

 海外旅行が好きで、「英語を身につけて、行動範囲や出会う人をもっと広げたい」という思いから、会社の近くの英会話のスクールに通い始めました。初めは夜のクラスをとったそうです。始まりは午後の6時半ですから、会社が終わってからでも十分間に合うのですが、残業が入ったり、上司に飲みに誘われたりして、なかなか続けられなかったといいます。結局、休みがちになってしまい、授業も飛ばしてばかりでは身が入らず、思い切って朝のクラスに変更したのです。最初のうちはつらかったものの、これまでのように休んで月謝をむだにしたくないという気持ちも強く、ときには這うようにして通ったそうです。

 彼によると、起きるときはふらふらでも、クラスへ行けば、楽しくて目が覚めるのだそうです。15人近くのクラスなのですが、一方的な授業ではないので緊張もするし、学生を中心にさまざまな職種の人たちなど、おもしろい顔ぶれが集まっているので、雑談をしても刺激になるというのです。そのうち、それが日課になり、毎日通って英語も上達するから行くのがますます楽しくなり、2年間続いてしまったといいます。

 毎晩仕事が終わってから、自分だけの自由時間を1時間とろうと思っても難しいものです。しかし、朝なら決心しだいで十分可能になります。

 起きるのがつらくても、目標があれば励みにもなります。そのうえ、今まで気づかなかった何かを自分の中に発見したり、上達するという喜びを実感すると、ますます楽しくなるに違いありません。

 これまでふとんの中にいた1時間も、積もれば自分の財産になるのですから、朝の時間は見過ごせません。

 

ちょっとした工夫が快適な目覚めをもたらす

 忙し過ぎる現代社会の中で、睡眠時間を毎晩しっかり確保するのは、難しいことかもしれません。朝、「まだ寝たい」という気持ちを断ち切り、ふとんから出るのは、やはり少しつらいことかもしれません。そこで、そのつらさを解消するちょっとした工夫をご紹介しましょう。

◎起きたらまず窓を開ける◎

 人間は、もともと陽が昇ると目覚め、陽が沈むと眠っていたわけですから、太陽の光を感じると「起きる時間」だと認識するセンサーを持っています。試しに、目覚まし時計が鳴ったら、這ってでも、すくに雨戸やカーテンを開け、日の光を浴びてみてください。まぶしさを感じると同時に、どんどん眠気が飛んでいくはずです。

 わたしたちの体は、光によって「朝が来た」と認識します。25時間でまわっている人の体内時計の1時間のずれを元に戻せるのも、光によって朝が来たことを認知できるからです。睡眠障害の治療法に、ある一定の時間、光をあてるという方法があるほど、朝の光には、目を覚まさせる力があります。

 また、体温を下げるのも有効です。

 体温の変化は眠りと深い関係にあります。体温は明け方の、目の覚める少し前に最低になり、それから少しずつ上がり始めます。起きて活動を始めると、それに従ってどんどん上昇し、夜になるとピークを迎え、下がり出したころにちょうど眠気がやってくるというサイクルになっています。

 ふとんを1枚減らして寒さを感じられるようにすると、体が体温を上げて調節しようと動き始めるので、自然と目も覚めてきます。

 冬の寒い朝は、あたたかいふとんの中から出たくないものですが、そんなときこそ、目を覚ましたら、電気毛布のスイッチを切ったり、ふとんを1枚減らすなどして、体温を下げましょう。窓を思い切り開けて空気を入れ換えると、なおさら効果的です。

 冷気とともに日の光も浴びられ、「ああ朝が来た」と全身で感じられるでしょう。頭と体はきっと、“今日”を始めたくてうずうずしてくるはずです。

<イラスト:HOPBOX>

 

鴨下一郎

(かもした・いちろう)

心療内科医、医学博士

1949年、東京生まれ。ストレス社会の到来にそなえて、心療内科医として「日比谷国際クリニック」を開設。「ストレスが現代人のこころを蝕む」と警鐘を鳴らしてきた。人間関係におけるストレスを癒すだけでなく、生活改善の指導や、ものの見方や考え方をアドバイスすることによって、ストレスに負けない体質づくりに大きな実績を残している。
『「なぜか人を安心させる人」の共通点』(PHP研究所)、『“いい人”でも損しない生き方』(青春出版社)、『「疲れやすい」が治る本』(大和書房)、『笑っちゃうくらい「問題のある人」とは、こうつき合う』『「うつ」かもしれないと思ったら読む本(以上、新講社)など、著書多数。


<書籍紹介>

[図解]「朝に弱い」が治る本

鴨下一郎 著
本体価格 571円   

いつまでもベッドから起きられず、バタバタして1日が始まる――そんな毎日を過ごすあなたのために、賢い眠り方、目覚め方のコツを紹介。

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