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成功者に聞いてわかった! 仕事がうまくいく人の「小さなコツ」

野澤卓央(小さなコツの専門家)

2013年08月01日 公開 2022年12月28日 更新

野澤卓央

「いつも同じ失敗ばかりしている」「頑張ってやっているのに、なぜか結果が出ない」……、そんな人は、仕事の「考え方」や「やり方」をいま一度見直す必要があるかもしれません。野澤卓央氏が、1000人の成功者に聞いてつかんだ仕事がうまくいくための"小さなコツ"を紹介します。

※本稿は、『仕事がうまくいく人の小さなコツ』(PHP研究所)の内容を、一部抜粋・編集したものです。

 

効率だけを求めると仕事がまるでできない人になる

効率よくテキパキ仕事をする人を見て、自分もそうなりたいと思っていました。

ところが実際、仕事で結果を出している人とお会いするようになり、自分の考え方が浅はかだったことに気づかされました。

ある美容室のオーナーさんと食事をしたときのことです。その方の美容室はいつも予約でいっぱいで、スタッフのみんなも素晴らしい仕事をします。そのオーナーさんから、仕事で一番大切なことを教えていただきました。

僕たちが、イタリアンレストランで食事をしていたときのことです。ホールを担当するスタッフの方が、周りを見て素早く動き回っていました。声も出して明るく振る舞い、いかにも仕事ができそうな雰囲気を醸し出していました。

ところが、素早く効率よく動くのはいいのですが、お皿が空いたと思ったらすぐにお皿を下げに来ます。他のテーブルでも、お客さんの会話のタイミングもあまり気にしない様子で素早く注文を取り、どんどんお皿を下げていきます。僕たちは次第に落ち着かない気持ちになりました。

そんなとき、一緒にいたオーナーさんが「あれは仕事じゃないよね。仕事は相手を満足させるためにある。効率は大切だけど、効率よくやることが一番大切なことではない。あの人は仕事ができるという意味を履き違えているね。綺麗なお店なのにもったいない」とおっしゃいました。

仕事で一番大切にしなければいけないことは、人を満足させ、喜ばすことです。僕は仕事が早かったり、プレゼンがうまかったり、テキパキ仕事をこなせたりすることが、仕事ができる第一条件と勘違いしていました。

効率も大切ですが、それは二次的なものです。本当の意味で仕事ができる人とは、目の前の人、お客さんをどれだけ喜ばせたかで決まるのだと思います。

やってみよう! 仕事ができる人になる「小さなコツ」
・自分が仕事をする上で大切にしていること(信条)を書き出してみよう
・毎日その言葉を見てから、仕事を始めてみよう

 

豊かになる人が普段していること

「社会でうまくいく人といかない人の違いは何か?」と友人たちとごはんを食べながら、そんな話をしていました。ある友人は、その違いを学生のころ、3年間していたガソリンスタンドのアルバイト中に気づいたそうです。

友人が気づいたのは、高級車に乗っている裕福そうな人たちの共通点でした。

「その人たちの多くは、ガソリンスタンドで働くアルバイトの私に、『お疲れ様、寒い中ありがとね』など、感謝の気持ちを伝え、ねぎらってくれる人が多かった。そして、その人の車の窓を一生懸命喜んで拭いている自分がいた。

一方、その人たちとは対照的な人たちがいた。お金を払っているんだからしてもらって当然、という態度の人だ。心のこもったお礼を言う人は少なかった。ひどい人になると、窓からいきなりゴミを突きつけたり、アルバイトだからと横柄な応対をしたりした」

そこで友人は気づいたそうです。それは、「ガソリンスタンドに来るお客さんは、行きたいと思って来店はしていない。ここはごはんを食べに行くような場所ではなく、ガソリンがなくなり、仕方なくやってくる場所。そんな場所だと人の本性が出やすく、その人の素が出る。

豊かな人は普段から人を大切にしているが、そうでない人の多くは、自分にメリットがありそうなときだけ人を大切にする」ということでした。

一回一回の行為は小さなこと、しかしその筋み重ねは次第に大きな違いとなり、豊かになる人とそうでない人を分けているということに気づいたそうです。

普段から人を思う気持ちがある人が、周りの人から応援され、豊かになっていく。

やりたくないことをやったり、行きたくないところへ行く、嫌いな人がいるなど、自分が望んでいない状態や、誰も見ていない状況でも人を大切に、目の前のことを丁寧にできる人が豊かになっていくのだと思います。

やってみよう! 豊かな人になる「小さなコツ」
・買い物や食事に行ったとき、店員さんを喜ばせてみよう
・やりたくないことほど、心を込めて丁寧にやってみよう
・嫌いな人にほど、大切な人のように接してみよう

 

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本物になる人は自分への問いかけを忘れない

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