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潜在能力発揮のカギは「自己肯定感」にある!

三浦将(「習慣力」エキスパート)

2018年08月01日 公開 2022年02月25日 更新

潜在能力発揮のカギは「自己肯定感」にある!

私は、著者、講演家、会社経営者、コンサルタント、研修講師、大学講師など、様々な活動を行っています。それら全ての活動のコアとなるものが、メンタルコーチングです。

コーチングが、より機能しやすい人というのは、

・今よりよくなろうとする意識の強い人
・「自分はよくなれる」という信念の強い人

コーチとして、クライアントがいかにして、この2つを強めていけるかを日々考え、実践しています。

「自分はよくなれる」
「自分はできる」

自己肯定感があるかないかで、潜在能力の出方が決まります。この自己肯定感を持つためには「自分にOKを出す」ということが重要です。

これを習慣にできれば、自己肯定感を持つ土台がどんどんと強固になっていきます。
 

自分で自分を認めると、すごく幸せになる!

ここでいう「自分にOKを出す習慣」とはどういうことかと言うと、「小さな行動をした自分にOKを出す習慣」ということです。

たとえば、効率よく仕事を終わらせて早く家に帰るようにしようと決めて、最初のステップとして、「いつもより15分早く会社を出る」という小さな行動を始めたとします。

この15分だけ退社時間を早めるという小さな行動ができた時に、自分に「よくやったOK!」とOKを出してあげます。このようなことを習慣化するのが、自分にOKを出す習慣です。

「そんなことやって当たり前」ではなく、飛び越えるのは、決して難しくないハードルでも、ちゃんと飛び越えたという事実を1回1回きちんと認めてあげるのです。

自己肯定感の低い人は、すごい人や自分より上のレベルにある人と自分を比較して、その人たちのようにできていない自分に、ついダメ出ししてしまいます。そして、それをくり返すことで、どんどん自己肯定感を下げていってしまいます。

逆に自己肯定感を持つためには、きちんと自分を認める機会を増やしてあげることが有効です。自分の中にOKを日々積み上げていくこと。これは、小さなことのように思えるかもしれませんが、この積み上げが、あなたの自己肯定感を少しずつ回復させていくのです。

これを習慣化できれば、やがてその積み上げはとても大きなものとなります。これをやり続けるのと、やらないのとでは、数カ月後、数年後にはあなたの自己肯定感に大きな違いが生まれてくるのです。

人間は、誰より自分に一番認められたいのです。人を気にするというのも、人の評価を通して、自分を認めたいからなのです。ただ、認めていいものかどうか分からなかったり、自信がなかったりします。だから、他人のフィルターを通して、自分を認めるかどうかを決めるのです。

この習慣では、そんな大回りはせず、小さなことでも直接自分を認めることを積み重ねていきます。誰よりも認めて欲しい人から日々認められるので、気分が良くならないわけがありません。そのため、これを習慣化していくことで、毎日の気分が変わります。

一方、人は、かなり意識をしていても、ついダメ出ししてしまうことがあります。こんなマイナスがあっても、自分にOKを出す習慣をつけていると、コツコツとそのマイナスを補って、また少しずつプラスにしていくこともできるのです。

習慣化するコツは、一気にやろうとしないこと。これまであまり自分にOKを出してこなかった人が急にしっかりと出せるわけがありません。また、自分にダメ出しを続けてきた人が急にやめられるわけもありません。

だから、下記記のようにゆっくりと移行させていくのです。

ダメ出しをたくさん出す→ダメ出しをたくさんは出さない→ダメ出しをあまり出さない→ダメ出しをほとんど出さない

OKを出さない→OKを少し出す→OKを結構出す→OKをたくさん出す

この感じで移行していけば、数カ月はかかると思いますが、意外に簡単に習慣化していけます。シンプルなことですが、やるかやらないかで、これからのあなたの人生が大きく違ってくるほどの習慣です。
 

心のブレーキはカンタンにはずせる!

これは、特にチャレンジをして、失敗してしまった時にも有効です。

失敗した時は、多くの人が落ち込みます。
「やっぱり自分には力がないんだ」
「自分には無理だ」
「自分はダメだ」
などと、思ってしまいがちです。

そして、「自分はこの程度のレベルの人間なんだ」と自分で自分の限界を勝手に決めてしまう場合もあります。

しかし、これをやるから、自己肯定感が下がり、潜在能力が出てこないのです。

そして、再びチャレンジに取り組むようなマインドになかなかなれないのです。

成功者の特徴は、「めげずにやり続ける」ことにあります。普通の人と成功者の決定的な違いは、才能の問題ではなく、この「めげずにやり続ける」なのです。

成功者は、失敗してもチャレンジをし続けます。

成功とは確率論の問題でもあります。失敗しても何度もチャレンジすれば、成功する確率はどんどん高まっていき、いつか成功するということです。逆に成功しない人は、一度や二度の失敗でくじけたり、自分の格好悪い姿を見せたくなくて、チャレンジをやめてしまったりするから、いつまでたっても成功しないのです。

成功者がやっていないことが、
「やっぱり自分には力がないんだ」
「自分には無理だ」
「自分はダメだ」
というような自己否定です。

こういう人は、失敗してもいちいち自己否定をせず、「では次にどうしたらいいのか?」を考えて行動し続けます。だから、自己肯定感を下げることに時間を費やさないのです。よしんば、失敗した直後は、少しは自己否定をしてしまっても、し続けることはせず、どこかで切り替え、立ち直るのです。

その切り替えるコツの一つが、「自分にOKを出す習慣」です。
 

失敗してしまっても、チャレンジした自分にOK!

完璧な取り組みができなかったとしても、取り組み、実際に動いてみた自分にOK!

「もっと上手くやれたところがあった」という思いがあっても、「次にどうすればいいか」が分かった自分にOK!

このように、まずOKを出してあげましょう。

また、「あまりOKを出せる部分がなかったなあ」と思う場合でも今、OKを探しながら、これから何とかしようとしている自分にOK! とやってあげるのです。

ポイントは、OKをチャレンジや行動のプロセスにも入れてあげること。成功したらOKを出すのではなく、チャレンジの一つひとつの小さなプロセスをやっている自分に、ちゃんとOKを出してあげることです。OKを出す目的は、自分を甘やかすためではなく、復活のための力、そして続けるための力を呼び起こすためです。

これをくり返し、自分にOKをあげることを積み重ねていけば、次第にチャレンジする勇気が湧いてきて、もっともっとチャレンジできる体質になっていきます。

意識すべきことは、失敗しても再びアクションを起こすことができる体質を作ること。たとえ失敗しても、アクションを起こし続けることがあなたを成功に導くのです。

著者紹介

三浦 将(みうら・しょうま)

「習慣力」エキスパート

人材育成・組織開発コンサルタント/エグゼクティブコーチ。株式会社チームダイナミクス代表取締役。英国立シェフィールド大学大学院修了(MSc 理学・経営学修士)
大手広告会社、外資系企業を経て、エグゼクティブコーチとして独立。「習慣力」をはじめとするそのコーチングの成果が評判を呼び、依頼殺到の大人気コーチとして活躍する。
著書にシリーズ累計20万部突破の『自分を変える習慣力』『相手を変える習慣力』(以上、クロスメディア・パブリッシング)などがある。
ブログ:https://ameblo.jp/lifecoach1

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