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社労士は1000時間の勉強が必要? 資格試験に合格する人の「時間管理」

鬼頭政人(資格スクエア創業者)

2022年05月17日 公開

社労士は1000時間の勉強が必要? 資格試験に合格する人の「時間管理」

1日、1週間でどれくらい勉強すれば、資格試験に合格できるのでしょうか?また、勉強を続けられる人の"勉強モード"の作り方とは。資格試験対策のプロであり、司法試験などの難関資格試験を突破してきた鬼頭政人氏に聞いた。

※本稿は、鬼頭政人著『資格試験に一発合格する人は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

1週間に20時間勉強できれば、合格が見えてくる

1日どれくらい勉強すれば、資格試験に合格できるのか。通算でどのくらい勉強すれば合格するかの目安は、たとえば、次のように言われています。

宅建:300時間前後
行政書士:800時間前後
社会保険労務士:1000時間前後

もし、1年間で社労士に合格しようと思うと、1年間は52週ですから、仮に50で割ると、勉強時間は1週間で20時間。これを平日5日と休日2日に振り分けると、たとえば、平日に2時間×5日=10時間、休日5時間×2日=10時間となります。

宅建の合格を目指すのであれば、300時間が合格の目安ですから、1週間に20時間勉強すると、15週間で到達できます。つまり、約4カ月勉強すれば、合格できるのです。

これらはあくまで目安であって、個人差があることは言うまでもありませんが、平日2時間、休日5時間、1週間に20時間勉強するくらいが、どのような資格試験を受験するにしても、勉強時間のスタンダードと考えておけば安心でしょう。

にもかかわらず、実際に行政書士や社労士の資格試験に1年で合格している人は、あまりいません。その理由は、1年間の勉強時間が足りていないから。あるいは、効率の悪い勉強のやり方をしているから。このどちらかだと、私は考えています。

 

自然と勉強モードになる2つの方法

「さあ、勉強をするぞ」と思って机に向かっても、すぐに勉強を始められるとは限りません。自分の精神的、肉体的コンディションが良ければ、机に向かってすぐに勉強を始められるかもしれませんが、そうでないことのほうが多いのではないでしょうか。

私は、「今日はいまいち気分が乗らないな」「今ひとつやる気が出ないな」といった時でも、スムーズに勉強を始められるように2つの工夫をしていました。

1つが、昨日やった勉強を振り返ること。

「昨日は、ここからここまで問題を解いたな。結構、バツが多いなあ。この分野は結構難しいんだ。この問題が特に難しかったっけ。そうそう、こうやって考えると、迷わずに正解を導き出せるんだった」

といった感じで、ほんの10分ぐらい、昨日やった勉強を振り返ると、自然と勉強モードのスイッチが入り、勉強気分が盛り上がってきます。

だからと言って、本格的に昨日の復習を始めてしまうと、それに時間と頭を使ってしまうので、あくまでウォーミングアップを兼ねた振り返り程度にとどめるのがポイントです。昨日の勉強を振り返ることで、その内容が記憶に定着しやすくなるという効果も期待できます。

もう1つは、決まった音楽をかけること。

大学受験の勉強の時は、スピッツをよく聴いていたので、スピッツの曲を聴いていると、だんだん勉強モードに切り替わるようになりました。

ボクサーが入場する際に、決まった曲をかけますよね。それと同じで、この曲が流れると、やる気スイッチが入って、テンションが上がるという楽曲があると、スムーズに勉強が始められます。

好きな楽曲の中から、自分が勉強モードに切り替わりやすそうな曲をいくつか選んで、それらの曲を勉強する数分前から毎日かけていると、次第にそれらの曲がスイッチの役割を果たしてくれるようになるでしょう。

「パブロフの犬」のように、この曲が流れたら、勉強を始めるモードになるように自分に覚え込ませることで、強度の高い勉強でもスムーズに始められるようになります。

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勉強時間が長い時は「ご褒美」を用意する

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