1. PHPオンライン
  2. くらし
  3. 手に浮き出た血管は改善する? 50代で急増する「ハンドベイン」とは

くらし

手に浮き出た血管は改善する? 50代で急増する「ハンドベイン」とは

阿保義久(外科専門医・脈管専門医、北青山Dクリニック院長)

2022年07月28日 公開 2022年08月01日 更新

手に浮き出た血管は改善する? 50代で急増する「ハンドベイン」とは

「手の甲の血管がボコボコと目立ってきて、人に見られるのが恥ずかしい」
「腕の血管が気になって、夏でも半袖が着られない」
「血管の目立つ"老け手"がイヤで、外出するのもおっくう」

このように年齢とともに手や腕に浮き出てくる血管が目立ってしまう「ハンドベイン」で、深く悩む人が増えているようです。

外科専門医で脈管専門医の阿保義久氏は「ハンドベインは解決する方法があり、その症状や原因を知ることで予防につながる」と話します。阿保氏の著書の中から、ハンドベインが起こる原因やその特徴について解説している一節をご紹介します。

※本稿は、『「老け手」解消! 手・腕に浮き出る血管はこうして改善する』(PHP研究所)より、一部抜粋・編集したものです。

 

老け手の原因「ハンドベイン」を自己チェック

当院でこれまでにハンドベインの治療を行った人の数は、300名以上にのぼります。大半が女性ですが、男性もこれまで10名程度来院されています

平均年齢は女性が50歳、男性が34歳で、10代から70代まで幅広い年齢層の方が治療を受けられています。男性の場合は若い世代が多いのに対し、女性は50代が圧倒的に多いのが特徴です。

職業別では、ピアニストの方が多く来院されます。そのほか、ファッションモデルや俳優、アナウンサーなど、マスメディアに露出する機会の多い方から、会社員、主婦、さらにはお孫さんから手の血管のボコボコが「気持ち悪い」と言われて治療を決意したという方まで、さまざまな方がいらっしゃいます。

若い世代でハンドベインの治療を希望される方は、日常的に運動をしている人や遺伝的な因子を持っている人、やせている人がほとんどです。

過度のダイエットなどで極端にやせている場合、静脈の拡張が起こっていなくても、手や腕の脂肪が少なくなり、血管が目立って見えることもあります。

そうした方が相談に来られたときは、インフォームドコンセントにより、ハンドベインは病気ではないことをしっかりと伝えたうえで、患者さんの求めていることを充分に伺い、治療を行うかどうかを判断します。

\ ハンドベインをセルフチェック! /

 □ 50歳を過ぎている。
 □ 血圧が高めだ。
 □ 定期的にトレーニングや運動をしている。
 □ ダイエットをしている。
 □ 力仕事をしている。
 □ 呼吸が浅い。
 □ 手がいつもカサついている。
 □ 紫外線を浴びる機会が多い。
 □ 手の皮膚をつまむと薄く伸びる。
 □ 野菜をあまり食べない。
 □ 魚介類よりも肉類をよく食べる。
 □ 水分をあまり獲らない。

※以上12項目のうち、4項目以上当てはまる人はハンドベインが生じやすい傾向にあると言えます。

 

ハンドベインは病気ではない

「ハンドベイン」という名称を、初めて耳にする方が多いと思います。しかし、名前こそあまり知られてはいないのですが、ハンドベインは誰にでも起こり得る、ごく身近な症状です。

ハンドベインという言葉は、日本語に直訳すると「手(hand)の静脈(vein)」を意味し、手の甲や前腕の血管がふくらんで、ボコボコと浮き出てくる状態を言います。

病気ではなく、加齢などが原因で生じる生理現象のひとつで、50代以上の方なら、多かれ少なかれハンドベインが生じていることと思います。若い世代でも、力仕事をしている方や極端にやせている方は、ハンドベインが生じている場合があります。

病的なケースも稀にありますが、基本的には手の血管が浮き出ていても健康には影響しません。

もっとも大きな問題は、見た目です。見た目がどうしても気になるという方にとっては、非常に悩み深い切実な症状であることは、日々の診療で患者さんのお話を聞いているとよくわかります。

アメリカの論文の中には、「望まれない手の血管」「目も当てられない手の血管」といった表現で紹介されている場合もあるほどです。

次のページ
老け手の原因は「静脈」の拡張?

関連記事

アクセスランキングRanking

前のスライド 次のスライド
×