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コーチには言えない…親が気づいてほしい"スポーツをする子”の「危険信号」



2020年03月04日 公開

田崎篤(聖路加国際病院医長)

聖路加国際病院の整形外科医として、また、7⼈制ラグビー⽇本代表や大学ラグビー部などのチームドクターとして活躍中の医師・田崎篤先生。

その田崎先生の新著『子どもの健全な成長のための スポーツのすすめ』では、スポーツ医学の正しい知識、スポーツにおいて大切な知識を、子どもたちや保護者、指導者に向けて伝えている。

本稿では同書より、親世代には「常識」と信じ込まれがちな「昔の常識」について、第一線で活躍するスポーツドクターの視点から解説した一節を紹介する。

 

「スポーツに真剣」なほど、親子で陥りやすい悪循環

スポーツへの取り組みが真剣なほど陥りやすく、気をつけたいのが、「オーバートレーニング症候群」です。

練習するほどに疲労がたまり、精神的に追い込まれ、その結果パフォーマンスが落ち、結果が悪くなるといった場合に、パフォーマンスが低下しているのは練習が足りない、努力が足りないと本人やおとなが思い込み、さらに練習を重ねてどんどんと調子を崩していく、という悪循環に陥ることを指します。

オーバートレーニング症候群の症状は、競技力の低下だけでなく、慢性疲労、貧血、免疫力低下、睡眠障害、うつと多岐にわたります。

この場合、周囲のおとなが「練習が足りない」「自己管理がなっていない」と子どもを叱咤すれば、本人は追い詰められて、競技者として潰れてしまう例が多いのです。

ストイックな子どもや厳しい指導者は特に気づきにくいので、保護者が冷静な目で常に注意しておくことが、生じた場合の早期対応につながります。

オーバートレーニング症候群の発症が多いのは中学生以降です。

経験上、チーム競技よりも、陸上競技や体操などの個人競技の選手に多いように思います。個人競技はチーム内でも弱みを見せられないし、競技の結果はダイレクトに自分に跳ね返りますので、つい頑張りすぎてしまうのでしょう。

そんなとき、競技では直接的にかかわらない私のような立場の者の前だと、うまく導くことにより本音をいい出すお子さんもたくさんいます。本当は疲れ果てて、食欲もなくて、楽しくスポーツに参加できない……と。

そんなとき、私は「そんなに疲れているんだったら休めば? 休んで好きなことをして、元気になって、また競技をやりたくなったらやればいいじゃない」といいます。

「休みたいっていいにくいだろうから、顧問の先生に僕がいってあげる」というと、みなびっくりしながらも、ホッとした顔をしますね。

こうした状況に陥ったときは、休息しかありません。身体的には1週間程度の休息で回復できますが、精神のリフレッシュには2週間以上を要します。回復には十分な期間を確保してください。

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これが大事「本人が安心できるような根拠をもって休むこと」 >



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