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「どうして泣き止まないの?」親が気づかない"子どもが癇癪を起こすワケ"



2021年06月17日 公開

田宮由美(家庭教育協会「子育ち親育ち」代表)

 

年齢によってどう変わる?

赤ちゃんは「快・不快」の世界で生きていて、空腹やオムツが濡れて不快を感じれば、泣いて知らせ、親にお世話してもらうことで、「快」を得ます。同時に「安心」も感じることでしょう。

この「快」や「安心」は生きていくための本能で、それらが脅かされると必死で泣き叫びます。

やがて1歳頃から、身体機能が発達し行動範囲も広がり、自我が芽生え始めます。すると、さらに新しい世界への興味も湧き、見たい、触れたいという気持ちも高まってくることでしょう。

ですが、まだ危険の認識も浅く、親の「ダメ」という禁止の言葉に、「思いどおりにならない」という気持ちのいら立ちや、「親は自分を嫌いになったのでは?」という不安から癇癪を起こすことがあります。

2歳を過ぎると、簡単なコミュニケーションはとれるようになりますが、それらは未熟で、自分の要求や気持ちを思うように伝えられません。体も声も大きくなった2歳児の激しい癇癪も、5歳頃には徐々におさまってくると言われています。

 

手がつけられないときはどうする?

子どもが癇癪を起こすと、なかには親がその場を離れたくなることもあるかもしれませんね。

声で泣き叫んでいる子どもには何を言っても聞こえないので、親が傍にいても同じ、「思う存分泣けば、いつかは泣き止むでしょう」と、子どもを放置するようなことはないでしょうか。

実は、この対応法はよくありません。子どもは幼い頃に、生きていくうえで心の基盤となる基本的信頼感(Basic trust)を構築しています。

泣き叫んでいるときの放置は、この妨げになったり、今後の人生にマイナスの影響を与える可能性があります。根気よく声をかけたり、しっかり抱きしめてください。

それでも、体を反らしたりし、手足をバタつかせ泣き叫ぶようでしたら、危険から回避させ、その場で見守るのもよいでしょう。

親のほうが疲弊するならば、少しの間は子どもから離れても大丈夫ですが、そのときは、たとえ聞こえなくとも「少し隣の部屋にいるね」など声をかけ、またすぐに戻ってくることを伝えてからにしましょう。

 

「発達障がい」ではないのか?

癇癪を起こす頻度が高い子どもに対し、発達障がいの可能性を疑う親御さんもおられるようですが、癇癪を何度も起こすことが、発達障がいとイコールで結びつくわけではありません。

しかし、発達障がいによって感情のコントロールが苦手な傾向にある場合、不満やストレスをどんどん蓄積させ、それが一気に爆発し癇癪を起こしやすくすることはあるでしょう。

また、言葉で伝えることがスムーズにいかなかったり、相手の気持ちや意図することを察知するのが苦手な傾向にあったりする場合も、コミュニケーションがうまくとれないことや、相手への誤解から自分のしようとすることを妨げられたと思い、癇癪を起こすことがあるでしょう。

このように、発達障がいの子どもによく表われる特徴が、癇癪を起こしやすくしていることはあると思います。ですので、親はこれらの要因や特徴、また子どもの日常の他の行動をよく観察し、不安がある場合は、専門医を訪ねられることをおすすめします。

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