「もうお姉ちゃんなんだから」は逆効果? 子どものやる気を引き出す会話術

堀田秀吾
2023.10.23 11:28 2023.03.01 19:03

小学生の女の子

赤ちゃん返りや偏食など、子育ての悩みは尽きないもの。ついイライラして、きつい言葉を使ってしまうことも。子どもと上手にコミュニケーションを取るにはどうしたらよいのでしょうか。言語学博士である堀田秀吾さんに、学術研究に基づいた「子どものやる気を引き出す」フレーズを教えていただきました。

※本稿は、子どもの声かけ検討委員会(著)、堀田秀吾(監修)『子どもがやる気になる!「親のひとこと」言い換え辞典』(三笠書房)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

堀田秀吾(明治大学教授)
言語学博士。言語学、法学、社会心理学、脳科学等の分野から言葉とコミュニケーションをテーマに研究を展開。『人間関係の99%はことばで変わる!』『科学的に元気になる方法集めました』等著書多数。

お悩み1. 赤ちゃんがえりする

泣いている女の子

下の子ができたり、年下の子といる場面になると、赤ちゃんがえりする子もいます。お兄ちゃん、お姉ちゃんになってもらうために、親はどんなサポートができるでしょうか。

【言いがちフレーズ】
もうお姉ちゃんなんだから…

【おすすめフレーズ】
妹ちゃんを寝かしつけるの、手伝ってくれないかな

エリちゃんはママのことが大好き。いつもママにくっついて、甘えてきます。でも、ママは妹のユリちゃんの世話をしなくてはいけません。今日も、間に割って入ってきてママに話しかけるため、ママはうまく妹のお世話ができません。

「ママこれ見て―」と言って興味を引こうとするエリちゃん。
「エリちゃん、今ママはユリちゃんを寝かしつけているの」と答えるママ。
エリちゃんはママから離れようとしません。ママはだんだんイライラしてきました。

堀田秀吾

堀田秀吾

言語学博士。言語学、法学、社会心理学、脳科学等の分野から言葉とコミュニケーションをテーマに研究を展開。『人間関係の99%はことばで変わる!』『科学的に元気になる方法集めました』等著書多数。