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30代、そろそろお金を貯めましょう~夫婦で、シングルで、いくら必要? どう貯める?

2015年11月12日 公開

深田晶恵 《ファイナンシャルプランナー》

PHP文庫『30代で「そろそろお金を貯めよう」と思ったら読む本』

 

お金って、どうやってどれくらい貯めれば安心できるの?

90歳まで長生きしても、60歳時点で「1250万円+特別支出」があれば大丈夫!

 世間では、よく「老後の生活費は1億円かかる」などといわれます。こんな数字を耳にすると、「一体、いくら貯めておかなくてはいけないんだろう」と思ってしまいますが、実際のところはどうなのでしょうか?

 将来の生活をちょっとイメージしてみましょう。60歳以降に働くとしても、収入はダウンするでしょうから、60~65歳までは貯めなくてもいいので赤字を出さずに「収支トントン」を目指すとします。

 65歳からは、60歳までに貯めたお金と夫婦の年金で暮らしていくと考えましょう。

 共働き夫婦は2人分の年金収入がありますから、ある程度、余裕のある生活を送るとして、1年あたりの不足額はだいたい50万円とみます。90歳まで長生きするとしたら、65歳以降の「老後期間」は25年間。このように考えると、老後資金として最低限用意しておくべきお金は「50万円×25年間=1250万円」となります。

 いかがでしょう、「思ったよりは少ない額でいいんだな」と安心した人が多いのではないでしょうか? もっとも、「60歳時点で1250万円」は最低ライン。実際に貯蓄目標を考える際は、家のリフォームや病気に備える分、クルマの買い換え費用など自分たちなりの「特別支出」も加味しておきましょう。クルマを持つ、持たないなど人にもよりますが、特別支出は500万〜1500万円が目安です。

 

シングルの目安は「60歳時点で最低限1500万円+特別支出」。でも、「一生シングル」と決めつけないで!

 夫婦の場合1250万円+特別支出を用意すればよい、というお話をしましたが、ではシングルの場合は、老後までにいくら必要なのでしょうか。

 1人で暮らす場合、65歳以降の年金収入は1人分です。単純に計算すれば、仮に年金収入が180万円、月々の出費が25万円くらいと考えると、1年あたりの不足額はだいたい120万円。

 25年分なら、3000万円の準備が必要……ということになります。

 とはいえ、この金額を見て焦る必要はありません。持ち家があって住宅ローンの返済を終わらせていると、住居費が抑えられます。月々の出費を20万円にできれば、1年あたりの不足額は60万円に半減し、老後までに貯めておくべきお金は最低限1500万円+特別支出が目安といえるでしょう。貯めるにこしたことはありませんが、過大な不安を持つこともないのです。

 また、老後は1人で暮らすことをイメージしているかもしれませんが、今の時代なら将来的にシングルの人同士でルームシェアをする、もしくは親と同居するなど住居費をかけない暮らし方もいろいろとあるはずです。

 もっとも、基本的な大前提として言いたいのが、今、結婚の予定がない人も「自分は一生シングルだ」と決めつけて人生設計を考えないでください、ということ。

 私のもとには、「結婚しないかもしれない」と言ってマンション購入などの相談に訪れるシングルの人がたくさんいるのですが、数年後に

「結婚が決まり、買ってしまったマンションは2人だと手狭なのですがどうすれば……」

「結婚したら、私名義の住宅ローンはどうしたら……」

などと再び相談をしに来るケースが少なくありません。

 20年前とは違って、今のご時世、30代で結婚する人はたくさんいますし、もちろん40代で素敵な出会いに恵まれて結婚する人もいます。アタマから「ずっとシングル」と決めつけてしまうと、将来結婚したときに、それまでのマネープランが大幅に変わってしまいます。

 今シングルであれば、医療保険以外の保険は原則として不要ですし、住宅もどうしてもほしいなら30代のうちは頭金を貯めて40代になってから購入するといいでしょう。

 私が30代のみなさんに一番勧めたいのは、「一生シングルかも」と思わずに、出会いを求めていろいろな場に出かけて行くこと。

 いい人との「縁」があれば、結婚だけでなく仕事もうまくいくものです。そういった「縁」は行動しないと手に入らないのですから。

iyashi

著者紹介

深田晶恵(ふかた あきえ)

ファイナンシャルプランナー

1967年北海道生まれ。外資系電機メーカー、日本フィリップス(株)で8年間勤務後、1996年にファイナンシャルプランナーに転身。FP資格取得後、実務経験を積んだ後、1998年にFPとして独り立ちする。その後、同じオフィスの仲間と特定の金融商品、保険商品の販売を行わない独立系FP会社「生活設計塾クルー」を立ち上げ、個人向けコンサルティングを行ういっぽう、セミナーやメディアを通じてマネー情報を発信している。「すぐに実行できるアドバイスを心がける」のがモットー。『共働き夫婦のための「お金の教科書」』(講談社)、『住宅ローンはこうして借りなさい』(ダイヤモンド社)他、著書多数。

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