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時間を計測しムダをなくす手帳術

2016年01月22日 公開

石田 淳(ウィルPMインターナショナル代表取締役)

優先順位より劣後順位を決めよう

 

行動分析、行動心理学を軸にしたマネジメント手法を「行動科学マネジメント」として体系化し、人材育成や組織改革のコンサルタントを行なう石田淳氏。石田氏によれば、「忙しくても高いアウトプットを出せる人は、時間の使い方にムダがないから」だという。では、普通の人がやってしまいがちな時間のムダ使いを防止するためには、どうしたらいいのだろうか。手帳を使ってムダを減らし、時間を「作りだす」方法をうかがった。<取材・構成=林 加愛、写真撮影=まるやゆういち>

 

 

「やらないこと」を見極めてから取りかかる

 

私のスケジュール管理は、毎年十一月に「来年の計画を立てる」ことから始まります。一年間の計画を立て、それをもとに半期・四半期、一カ月、一週間、そして一日に行うべき行動へと細分化します。

この過程で必要なのは、タスクの絞り込みです。本当にやりたいこと、必要なことは何かを見極めなければ、時間は絶対に足りなくなるからです。

こう言うと、「優先順位」を思い浮かべる方は多いでしょう。しかしそれは間違いです。優先順位を決めてその順番に行ったところで、作業のトータル時間は何ら変わりません。

ここで必要なのは、しなくていいこと=「劣後順位」をつけて、不要なタスクをスケジュールから排除することです。

 この視点を持たない人は、タスクが多すぎて常に時間に追われることになります。無理やり予定を詰め込んだものの、オーバーフローでスケジュール管理が破綻……ということもしょっちゅう経験するでしょう。

もしその人が管理職なら、部下に「あれもやれ、これもやれ」と指示しすぎて混乱やオーバーワークを招くでしょう。

自分のスケジュールだけでなく、部内で共有するスケジュールにも、劣後順位の発想が不可欠なのです。

 

「心の計測」で無駄を排除する

 

劣後順位を見極めるときに有効なのが「計測」です。自分の行動をすべて書き出し、それぞれにどれだけ時間がかかったかを記録してみましょう。

注目していただきたいのは、各行動に対して感じたことを書きだす「心の計測」も行っていることです。

一見無駄に思える「おしゃべり」が、実は貴重なリフレッシュ時間になっていることがあります。ぼんやりしている時間を過ごしたことで、発想が浮かびやすくなることもあります。

働いていない時間を機械的に「無駄」と決めつけず、この時間が自分にどのような作用を及ぼしたかを考えましょう。その結果、必要な休憩ならそのまま置き、過剰だと思えばその分だけカット。

つまりは自分の感じ方を自覚し、それに沿った判断をすることが肝要なのです。

行動を振り返って無駄をなくし、自分のやりたいことに取り組む時間をつくることは、セルフマネジメントの基本でもあります。

こう言うと、「強い意志力が必要なのでは」と思う人が多いかもしれません。しかし実は、そうした精神力の類はまったく関係ありません。

たとえば、「毎日歯磨きをする」ことに意志は必要ないでしょう。それは歯磨きという行動が、「しないと落ち着かない」レベルにまで習慣化されているからです。

同じく、計画の遂行と目標達成も、習慣化によって実現できるものなのです。

 

習慣化するために意志力は関係ない >

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著者紹介

石田淳(いしだ・じゅん)

社団法人行動科学マネジメント研究所所長

アメリカのビジネス界で絶大な成果を上げる行動分析、行動心理学を軸にしたマネジメント手法を、日本人向けに改良し、「行動科学マネジメント」のメソッドとして体系化。意志の力に頼らない再現性の高い方法論として、人材育成や組織活性化に悩む企業にとどまらず、教育、スポーツの現場でも幅広く成果を上げている。
社団法人行動科学マネジメント研究所所長。株式会社ウィルPMインターナショナル社長兼CEO。米国行動分析学会会員。日本行動分析学会会員。
著書に、『教える技術』(かんき出版)、『なぜ一流は「その時間」を作り出せるのか』(青春出版社)、『行動科学マネジメント入門』(ダイヤモンド社)などがある。



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