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話題の家電ベンチャー起業家の「ストレス源をかわす処世術」

2016年05月10日 公開

中澤優子(UPQ代表取締役CEO)

長い目で見れば、どんな困難も小さいもの

 

企画から2カ月、創業後わずかひと月ほどで17種24製品を発表し、業界を騒然とさせた家電メーカー「UPQ」。SIMロックフリースマートフォンやガラス製のキーボード等、デザインに凝った家電を中心とした製品が話題を呼んでいる。創業者の中澤優子氏は相当なハードワークもこなし、誰もやらなかった仕事を次々に成し遂げている。自ら「ストレス耐性が高い」と言う中澤氏のバイタリティの源とは?《取材・構成=林加愛、写真撮影=吉田朱里》

 

どんなストレスも「永遠には続かない」!

2015年、当時30歳の女性が単身で立ち上げた小さなメーカーが、家電業界で鮮烈なデビューを飾った。ガラス製のキーボード、モバイルバッテリー搭載のスーツケース……。これらの斬新な商品群を作り出したのは、株式会社UPQ(アップ・キュー)代表取締役・中澤優子氏だ。製品と同じく、その経歴もユニーク。機械には全く詳しくない文系学生でありながらカシオ計算機に入社し、携帯電話の企画・開発で頭角を現わす。退職後は一転、カフェを開業。そして現在は、カフェオーナーと社長業を兼任している。
これまで誰も歩まなかった道を切り開き続ける中澤氏。その毎日に、不安やストレスを感じることはないのだろうか。

「実は私、ストレス耐性がやたら高いのだそうです。カシオの入社試験時の性格テストで飛びぬけて高い数値が出て、それが希望部署への配属の決め手になったと聞かされてました(笑)」

そのストレス耐性の基盤となっているのが、どのような状況でも、「長く・大きく」物事を捉える視点だ。

「新入社員時代、新規の商品企画・プロマネという重要な仕事をいきなり任されたのですが、そのせいか一部の方々に敵意を示されたともありました。
嫌味を言われたり、陰口を叩かれたりと、不愉快な思いもしました。でも、『この状況も永遠に続くわけではない』と考えれば、大したことではないと思えました」

仕事への熱意も支えになった。ものづくりという仕事全体が楽しかったので、その中で生ずる小さなストレスは、問題にならなかったという。

「目的意識は、ストレスを超える推進力になります。それは、私を嫌う方々にとっても同じ。良いものを作りたい思いは共通ですから、そこに働きかけていけば、いつしかわかり合えるのです。
そこで、何よりも結果を出すことに力を注ぎました。良い企画を出し、市場からの好評を得て、会社や部署に利益をもたらそうと考えました」
 

一方で、結果が出るまでのプレッシャーも大きなものだったと語る。

『この商品特徴が必ずヒットします!』とは言ったものの、絶対の保証があるわけではありません。企画から実反応がわかるまではおよそ2年。一商品考え出すごとに、その後二年間、内心に不安を抱えるわけです。
 とはいえ、その気持ちを外に出すわけにはいきません。企画者が不安な顔をしたら、皆が動揺するからです。そもそも、100%の成功保証など、どんな商品にもありません。そこを『行ける』と誰かが言うからこそ仕事が進むのです。その役割を買って出た者は、決して動じてはいけない、と思っていました」

 

本当につらいのは「仕事がなくなったとき」 >

iyashi

著者紹介

中澤優子(なかざわ・ゆうこ)

株式会社UPQ代表取締役CEO

1984年、東京都生まれ。2007年、中央大学経済学部卒業後、カシオ計算機に入社。携帯電話の開発に携わるが、12年、同社の携帯電話事業撤退に伴い退職。カフェを開業する傍ら、家電メーカーの立ち上げに着手。15年に㈱UPQを設立。企画から2カ月、創業後わずかひと月ほどで17種24製品を発表、家電業界の革命児として注目を集めている。

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