棚橋弘至の「全力」お悩み道場２～緊張するのは、意欲の裏返しだ！

2016年09月08日公開
2023年05月16日更新

棚橋弘至（プロレスラー）

人の顔と名前を覚える方法

Ｑ３．人の顔と名前を覚えるのが苦手です。棚橋選手はたくさんのファンと交流されているのでおうかがいしたいのですが、どうしたら覚えられるようになるでしょうか？

プロレスラーにとって、ファンは何より大切な存在です。だから僕は、ファンの名前と顔を可能なかぎり覚えることを自分に課しています。

覚えるコツは、顔と名前の他に、もう一つ別の情報と組み合わせて覚えること。たとえば、ニット帽をかぶっている人なら「ニット帽の○○さん」、親子連れでイベントに来てくれた人なら「お父さんがイケメンだった○○くん」というように、プラスアルファで情報をつけます。そうすると、プラスアルファの情報がヒントになって思い出しやすくなります。

すぐ思い出せないときも、正直に「覚えてない」とあっさり言っちゃダメ。「久しぶりだね。どこ以来だっけ？」と会話を続けながら、なんとか名前を思い出します。最大限に思い出す努力をしてこそプロ。それはどんな仕事でも、変わらないんじゃないかな。

《『THE21』2016年２月号より》

著者紹介

棚橋弘至（たなはし・ひろし）

プロレスラー／新日本プロレス所属

1976年、岐阜県生まれ。98年、入門テストに合格。99年、立命館大学法学部を卒業後、新日本プロレスに入門。同年デビュー。2003年、初代U-30王者。06年、IWGPヘビー級王座を初戴冠。09年、11年プロレス大賞MVP。14年、第７代IWGPインターコンチネンタル王者に。第45代、47代、50代、52代、56代、58代、61代IWGPヘビー級王者。著書に、『全力で生きる技術』（飛鳥新社）など。