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自分を職人だと思って、仕事に臨む 銀座鮨青木店主 青木利勝

2016年12月16日 公開
2023年07月12日 更新

<連載>一流の職人に学ぶ「仕事の流儀」第1回

自分を職人だと思って、仕事に臨む

 「職人に引退はない」と青木氏は言う。死ぬまで仕事と向き合い、技術を磨き続けるのが職人。だが、それは決して伝統工芸に携わる人だけではないという。

「私は、『その道1本で食っていく』という姿勢で仕事をしている人は、会社勤めのビジネスマンであっても職人だと考えています。

 もちろん、腕一本で食っていくのは難しいものです。ですがここでも、下積みで身につけた専門性がある人は、食いっぱぐれることはないでしょう。一つ、自分は職人だという心構えで仕事に向き合ってはいかがでしょうか」

左からトロ、中トロ、赤身

 最後に、一生仕事を続ける職人だからこそ大切にしている、「仕事を長く続けるコツ」について教えてもらった。

「仕事で頑張ったぶん、オフも楽しむこと。私は、スタッフと旅行に行くことを何より楽しみにしています。そのためには、本業を全力でやる。そのぶん、オフの時間は楽しくなるのです。頑張らないとオフも楽しくはならないでしょう。バランスよく、仕事をすることだと思います」

 

写真撮影 まるやゆういち

 

THE21 2017年1月号 一流の職人に学ぶ「仕事の流儀」

著者紹介

青木利勝(あおき としかつ)

銀座 鮨青木 店主

「銀座 鮨青木」2代目店主。29歳で店を継ぎ、現在に至る。江戸前寿司を基調としつつ、各国の料理のエッセンスを取り入れ、常に「新しい伝統」に挑戦し続けている。時間を見つけては、海外に出かけ各国の食を研究している。

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