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「お金持ち」はなぜヘッジファンドに投資するのか?

2016年12月21日 公開

高橋成壽

ヘッジファンド関係者に聞く「日本の金融商品の問題」

なんとなく、怪しいイメージがつきまとう「ヘッジファンド」。だが、ファイナンシャルプランナーとして活躍する高橋成壽氏によれば、「お金持ち」と呼ばれる人ほど、ヘッジファンドに投資しているという。その理由はなぜか。高橋氏が直接、ヘッジファンド関係者にインタビューを行ない、その秘密を探る。

 

ヘッジファンドと投資信託は何が違う?

みなさん、ヘッジファンドって聞いたことありますか。

初耳の方も多いでしょうし、言葉だけは聞いたことのある方もいらっしゃるでしょう。相場が乱高下した際にヘッジファンドが原因だとする記事が新聞に載ったりすることもあるので、怪しいものだと感じる方もいらっしゃるでしょう。

ヘッジファンドについて簡単にお伝えすると、相場の上昇時はもちろん、下落時にも利益を出せるような運用手法を取り入れることで、利益を確実に出すことを追求するファンドです。ファンドというのは「大きな資金の塊」であり、不特定多数から集める場合、特定の少人数から集める場合など、規模や資金募集の方法はファンドによって異なります。

不確実な投資の世界にありながら、確実な収益を確保することを使命に資金を運用するのがヘッジファンドなのです。

資金を集めて運用する、という仕組みそのものは、投資信託と似ています。ただ、「お金持ち」と評される人々のほとんどが、投資信託ではなくヘッジファンドに投資しています。それは一体なぜなのでしょうか。

この記事では数回にわたり、ヘッジファンドマネージャー、ヘッジファンド販売者のネットワークを持つ筆者が、当事者へのインタビューを行ないます。そして、そこから日本の投資家がマーケットで成果を上げるためのヒントをお伝えしようと思います。

 

「資産家」=「お金持ち」とは限らない

今回、あえて「お金持ち」という表現をしました。資産家ではなくお金持ちと書いたのには理由があります。

日本には地主や経営者など資産家と呼ばれる人々がいます。しかし、資産家がたくさんの預貯金を持っているのかというと、実はそうではないケースが散見されます。資産家は「財産がたくさんある」方を指しますが、財産は不動産であったり、会社の自社株式であったりすることも多いからです。

不動産はたしかに資産ではあります。ただ、日本においては経常的なフロー所得に対する所得税・住民税があり、資産の移転時には相続税・贈与税があり、不動産の保有に対しては固定資産税・都市計画税があります。「酷税」と揶揄される日本の税制下で暮らすには、不動産は「負動産」であり、税金という将来債務が常に待ち構えているのです。資産を貯めても貯めても税金で大幅に資産を減らし、次の資産移転時の課税に備えなくてはならない……こんな状況です。

一方「お金持ち」は、①「給料や報酬が高額で毎月の収入が多いケース」と、②「相続や株式公開(IPO)、会社や事業売却(M&A)を通じて、一時に多量の金融資産を取得する」ケースがあります。今回取り上げる「お金持ち」というのは、こちらの方々を指します。

お金持ちには色々な情報が集まります。そのお金持ちが投資信託ではなく「ヘッジファンド」を選んでいるのです。しかも、その投資金額はケタ違いです。最低1億円からなどというような条件を掲げているところも多いのです。

ヘッジファンドの中の人に聞いてみた >

iyashi

著者紹介

高橋成壽(たかはし・なるひさ)

寿FPコンサルティング代表取締役

日本FP協会認定CFP。慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、投資商品の営業、外資系生保の営業を経て、ファイナンシャル・プランナー会社を設立。女性のお金に関する悩みを解消するサービスとして、家計管理講座「マネーレッスン」を開講中。

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