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99%の営業マンが勘違いしているムダとりの勘所

2017年08月25日 公開

横山信弘 (アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長)

「お客様と接する時間」以外は
すべてムダだと考えよう

「目標を絶対達成させるコンサルタント」として、数々の書籍や講演を通じ、効率的に目標を達成するための考え方・ノウハウを提言し続ける横山氏。しかし、ムダとりや時短について、いまだに多くの営業マンが重大な勘違いをしているという。一体どんな点に注意が必要なのだろうか?(取材・構成=前田はるみ、写真撮影=まるやゆういち)

 

「まず時短」では
本末転倒になる!

営業マンはとかく残業が多いイメージがある。少しでも仕事のムダをなくし、効率化を図りたいというのは、誰もが感じているところだろう。ただし、「目標を絶対達成させるコンサルタント」として数々の営業現場を指導してきた横山信弘氏は、「目標を達成していない営業マンが時短を先に考えるのは、本末転倒になりかねない」と警鐘を鳴らす。

「ものづくりを例にとるとわかりやすいでしょう。たとえば、製造現場で欠陥品が出たとします。そこで『工程が長いから削減しろ』と言われても、品質が安定していない状態で工程を削減することはできませんよね。試行錯誤し、欠陥品をなくしたうえでようやく、『品質を維持しながらどの工程を削減できるか』を考えられるのです。
営業も同じで、まずは目標達成するためにどんな活動をどれだけ行なう必要があるのかを明らかにしなければなりません。そのうえで、ムダを見極め、減らしていくのが、正しい時短のやり方です」

 

会議は時間を縮めるより
回数を減らすべき

そうはいっても、営業マンにとって、長すぎる会議や細かすぎる日報など、ムダに感じられる業務が多いのも事実。では、目標達成のためのムダとりとは一体どんなものか。横山氏は、「顧客と向き合っていない時間を減らし、顧客と向き合う時間を増やす。これが、営業マンの時短の軸になる」と話す。

「会議、メール、資料作成など、お客様と向き合っていない時間はたくさんあります。〝とりあえず〟送られてくる社内のCCメールや、部下の行動を監視したい上司を満足させるための日報などは、その典型。『どうすれば減らせるか』と聞かれることがありますが、見る必要のないメールは見ない、日報は分量を減らすのではなくやめる。つまり『減らす』のではなく『なくす』発想が重要です。
会議も、ゼロにするのが難しいなら、時間を短縮するよりも、これまで10回だったのを5回にするなど、『なくしていく』ほうが断然効果的な時短になります。そして生まれた時間を、お客様との対面に使うのです」

また、目標達成のためのムダとりは、これまで当たり前のように行なっていたムダな作業を、生産性の高い活動に「差し替える」ことでもある。その際カギとなるのは、「過去」から「未来」への視点の転換だ。

「過去の報告をもとに、『なんで結果が出ないんだ』と上司が怒鳴り散らす会議は、ムダです。反省は必要ですが、失敗の原因追及に時間を費やしても目標達成できるわけではありません。反省や叱責のための会議をやめて、次をどうするか、未来について話す会議に変えるべきです。未来のことはやってみなければわからないので『それ、やってみよう』で話が終わります。会議時間も必然的に縮まります。
同様に、過去の報告がメインの日報をやめ、代わりに行動計画を書きます。さらに、すでに関係のできているお客様へ足しげく通うのもやめて、連絡を電話やメールに変える。その時間で、新規のお客様への訪問を増やしていきます。
こうして、ムダな作業を生産的な活動に差し替えていくことが、目標達成への近道になります」

便利なメールが 時間泥棒を生む!? >

iyashi

著者紹介

横山信弘(よこやま・のぶひろ)

〔株〕アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長

1969年、名古屋市生まれ。独立系最大手のITベンダー、日立製作所を経て、2004年アタックス入社。12年より現職。企業の現場でのコンサルティング支援を続けながら、年間100回以上の講演・セミナーをこなす。ベストセラー「絶対達成」シリーズの著者であり、メルマガ「草創花伝」は3.8万人の経営者、管理職が購読する。

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