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最速最短で試験に 合格する「ずるい暗記術」

2017年09月05日 公開

佐藤大和(レイ法律事務所代表弁護士)

机に向かわない時間こそ暗記のゴールデンタイム

 では、実際にどうやって、試験に必要な知識を最速で暗記していくかをご説明しましょう。

1.まず、問題集の答えにざっと目を通します。ポイントは、短時間で「浅く」見ていくこと。これだけで、「こういう知識が出題されやすい」という傾向をなんとなく把握できます。

2.次に、問題と答えを何回も見ていきます。すると、回数を重ねるうちに、内容が少しずつ頭の中に残っていきます。また、数多くの過去問をこなしていくうちに、同じ問題でもいろいろなパターンで出題されていることもわかってきます。一見違う問題に見えるものも、視点や言い回しを変えただけにすぎないことがわかってくるのです。

 司法試験であっても、実は、昔から同じような論点が問われており、基本は出題の形を変えているにすぎません。

 しかし、問題の傾向がわからなければ、解答に時間がかかったり、見当違いな解答をしてしまいます。問題を見た瞬間に出題の傾向を理解し、解答を思いつくことを目指しましょう。

3.理解できないところがあれば、教科書・参考書を読みます。ここで初めて参考書を開きます。何がわからないのかを知ったうえで読むからこそ、知識を効率的に吸収できるのです。

4.あとは、問題・解答を繰り返し見て、記憶していきます。何度も見ていれば出題頻度の高い問題とそうでない問題がわかってきます。出題頻度の高い問題を優先して復習するというランク分けもしていきましょう。

5.試験が近づいたら、「問題を見た瞬間に答えを導き出すための練習」に移ります。すなわちアウトプットの練習です。といっても、机に向かって問題を解かなくてOK。問題を見て、「あ、これはこうだな」と解答への道筋を思いつけるレベルになれば十分です。

 アウトプットというのは、試験本番で必要な知識を思い出すということ。すなわち、アウトプット力とは「思い出し力」にほかなりません。これを鍛えるために、私が司法試験受験生時代に重視していたのが、「机に向かわない」勉強法でした。散歩をしながら、テレビを観ながら、音楽を聴きながら、問題集や参考書を見ることなく「今日勉強したこと」「昨日見た問題と解答」を思い出すのです。これを繰り返すことで、思い出す力=アウトプット力が鍛えられ、しかも思い出すことによって記憶も強化されます。

 また、夜と朝の5分間を活用した記憶出し入れ術も、思い出し力強化と記憶の定着に有効です。

 勉強というと机に向かって本を開くもの、というイメージがありますが、思い出す訓練を実践するには、机に向かわず、問題集も参考書も見ない時間を確保することこそが必要です。忙しいビジネスマンが通勤時間や移動時間を活用するのに最適な方法と言えるでしょう。

 とはいえ、私のご紹介した勉強法はあくまで一案です。勉強法とはミニ四駆のようなもので、モーターを変えたり、タイヤを変えたり、さまざまなパーツを取り入れることで「最速」を目指すもの。

 この特集だけでも、多くのエキスパートの方がさまざまな勉強法や暗記法を紹介していらっしゃると思います。その中から、自分にとって使いやすい「パーツ」をどんどん組み込んでいきましょう。その1つとして、私の勉強法も役立てていただければ幸いです。

 

取材構成 川端隆人

 

『THE21』2017年7月号より

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著者紹介

佐藤大和(さとう・やまと)

レイ法律事務所代表弁護士

偏差値30台の落ちこぼれだったが、勉強に目覚めて立命館大学法科大学院に数ヶ月の勉強で合格し、司法試験には1回で合格。その方法論をまとめた『ずるい暗記術』(ダイヤモンド社)がベストセラーになったほか、テレビのコメンテーターなどでも幅広く活躍。近著『超楽仕事術』(水王舎)も好評を博している。

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