Googleで人材育成をしてわかった「年齢で衰える人の共通点」
2019年07月03日 公開 2023年01月13日 更新
「組織の論理」に染まる以前の気持ちを取り戻す
やりたいことに夢中になれば、誰だって楽しく仕事をすることができます。でも、その「やりたいこと」が何なのかがわからないから、モヤモヤしている人が多いのでしょう。
「やりたいこと」がわからないという人は、昔、興味があったことや、抱いていた夢を思い出してみてください。
経験を重ねると、「できること」のなかから「やりたいこと」を探しがちです。そこで、世の中のことをまだよく知らない学生時代に、純粋に心に抱いた"青くさい夢"に思いを馳せてみるのも悪くないでしょう。
組織の常識や論理に染まる以前、怖いもの知らずで、どんな未来も手に入れられると信じていたあの頃、夢中で追い求めていたものは何ですか?
その記憶のなかに、これから未来に向かって歩みを進めるための自分の原点が見つかるかもしれません。
楽しかった仕事に順番をつける
自己認識に欠かせないのは、過去の経験や感情をふり返り、自分に問いかけながら、頭の中を整理することです。
「自分が本当にやりたいこと」を知るには、今の仕事のなかで「何が楽しくて、何が楽しくないか」を自分に問いかけてみるとよいでしょう。「自分はこれをやっているときが楽しいんだな」と認識できれば、それを手がかりにして、やりたいことが見えてきます。
僕の会社では、こうした日々の「ふり返り」を、普段の業務に遊び感覚で取り入れています。たとえば、週のはじめのチームミーティングでは、本題に入る前にこんな問いかけをして、前の週をふり返ります。
Q1 「この1週間のタスクのなかで、一番楽しかったタスクはどれ? それはなぜですか?」
Q2 「誰との仕事が、一番テンションが上がった? それはなぜですか?」
Q1では、「楽しい」「面白い」「テンションが上がる」などの基準で仕事や人に順番をつけ、その理由を考えてみるのです。また、Q2のように一緒に仕事をした人をふり返るのも効果的です。
(Q1のアンサー)「わたしはファシリテーション役を務めたワークショップが楽しかったです。参加者が自由に意見を発言しやすい雰囲気をつくることができて、充実した時間を過ごせたからです」
(Q2のアンサー)「わたしは昨日のクライアントとの打ち合わせでテンションが上がりました。アイデアを自由に出し合うことができて、このクライアントだったらプロジェクトが面白くなりそうな予感がしたからです」
このように言葉にすることで、頭の中が整理されていきます。
タスクAとタスクBではどちらが楽しかったか。CさんとDさんではどちらが一緒に仕事をしてワクワクしたか。
日々の業務や出来事を比較して順番をつけることで、「わたしはこれをやっているときが楽しい」「この人との仕事はあまり楽しくない」と意識するようになります。
さらに、「これが楽しかった」だけで終わらずに、「なぜ楽しかったのか」を突き詰めて考えていくと、「わたしはこういうことが好きだから」「これが得意だから」というふうに、「好きなこと」や「得意なこと」が見えてきます。