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「なぜか好かれる人」が無意識にやっていること 心理学に基づく“陰褒め”の効果

岡崎かつひろ(作家)

2026年06月30日 公開

昔話や自慢話を、つい無意識にしていませんか。何気ない会話でも、嫌われる原因になってしまいます。周囲から好かれる人になるには、陰口を避けるだけでなく、本人のいないところで相手を褒める「陰褒め」が有効です。本記事では、書籍『すぐできるのに99%の人はやっていない「好かれる人」になる55のコツ』をもとに、心理学の知見を交えながら、人間関係が自然とうまくいく会話のコツを解説します。

※本稿は、岡崎かつひろ著『すぐできるのに99%の人はやっていない「好かれる人」になる55のコツ』(三笠書房)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

無意識にやって嫌われる? 昔話は誰も聞きたくない

●悲劇のヒロインは嫌われる

不幸自慢で盛り上がっている人の輪に入ってしまったときに、いつも思うことがあります。

なぜ、こんなにイキイキと不幸自慢するんだろう?

不幸自慢って、不幸な話をしているはずなのに、とっても楽しそうなんですよね。これにはちゃんと理由があるのです。

私たちの心には「承認のコップ」と呼ばれるものがあります。このコップは2種類の承認で満たされます。「他人からの承認」と「自分自身の承認」です。

たとえば、自分の頑張りが認められたときに、心が満たされる感覚がありますよね。これは「承認のコップ」が「他人からの承認」で満たされたというわけです。

逆に、満たされていないと、欠乏感を覚えてしまうわけです。とくに、自分で自分を承認できていないとき、人は他人からの承認を多く求めてしまいます。

じつは不幸自慢をしてしまう原因は、自分で自分を満たせていないからです。自分で満たせないから、他人から満たしてもらいたい。でも、人に賞賛されるほどの結果を作れていないため、自分の不幸自慢をするのです。そうすることで、「かわいそう」「よく頑張ったね」「あなたは悪くないよ」と認めてもらおうとします。

悲劇のヒロインを演じると、手っ取り早く承認を得ることができてしまいますが、問題はこのやり方は長く続かないということ。

いっときは慰めてくれたり、励ましてくれたり、認めてもらえます。でも繰り返していると、「面倒なやつだな」と思われてしまうわけです。不幸自慢で認めてもらうことから卒業して、自分で自分を満たせる人になりましょう。

 

自慢話は嫌われる

誰でも自分の「承認のコップ」を満たしていたいもの。心が満足している状態ほど、幸せなことはありません。そこで、ついついやってしまいがちなもう一つの満たし方、それが自慢話です。

自慢話って気持ちがいいですよね。他人の自慢話は聞きたくないけれど、自分の自慢話はしたくなってしまいます。

先日もある方とお会いしていたとき、延々と自慢話を聞かせてもらいました。「若いときはモテた」「昔から自分の取り柄はコミュニケーション上手だ」「〇〇という賞を受賞したときはこんなことがあった」などなど。

自慢話をするほうは気持ちがいいですから、もしあなたが聞き手の場合だったら、思いっきり自慢話を聞いてあげるのもいいでしょう。しかし、よっぽど役に立つ話でない限り、多くの人は自慢話を聞かされても喜びません。

ある人が「過去は生ゴミだ」と言っていました。

昔話は結局のところ、昔すごかっただけ。いまの魅力とは関係ありません。あなたが好かれる人であるために大事なのは「現在の自分」です。いま頑張っていることや、これから成し遂げていこうとしていることは、ワクワクするし、面白いものです。

もし自分の自慢話を聞いてほしいと思ったら、ひと言許可をとるといいでしょう。

「自慢話になっちゃうんだけど、聞いてもらっていい?」

このひと言だけで相手からの心象はよくなりますし、またその話が本当に自慢に値するものなら、相手から一目置かれることになります。

いまの自分を好きになってほしいなら、自慢話はほどほどに。

 

「陰褒め」で人間関係が良好! プライミング効果を活用する

●プライミング効果とは?

「言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから」(マザー・テレサ)

古来、言葉には不思議な力が宿ると考えられていました。言霊(ことだま)ともいいますが、これは脳科学的にも証明されています。これを「プライミング効果」といいます。

ニューヨーク大学の研究で、事前に「邪魔する」などの悪い言葉を聞いた学生と「感謝する」などのいい言葉を聞いた学生では、行動の変化があるのかという実験がありました。

相手の会話を遮る行動に出るかどうかを調べましたが、悪い言葉を聞いた学生のほとんどが5分と持たずに相手の会話を遮ったのに対し、いい言葉を聞いた学生の82%は話が終わるのを10分以上待つことができたといいます。

このように、行動と言葉には密接な関係があります。いい言葉がその人を忍耐強くさせたのです。

だから、一番やってはいけないのは陰口・悪口です。人の悪口を言っているとき、その言葉を一番聞いているのは自分です。そして、脳は人の悪口でさえも、自分に向けられた言葉だと思ってしまいます。悪口を話しているとき、一番その影響を受けるのは自分なのです。

また、あなたが悪口を言ったり、悪口につき合ったりしているとき、あなたのまわりにいる人はあなたに対して、「悪口を言う人だ」というレッテルを貼ります。当然、いい印象は持たれません。

陰口や悪口は「百害あって一利なし」と考えたほうがいいでしょう。

 

陰褒め最高!

代わりに言ったほうがいいのは「陰褒め」です。つまり、陰口の反対で、陰で褒めるという意味で、陰口の逆効果が現れます。

本人の前では恥ずかしくて言えないことも、いないところでいっぱい褒めましょう。すると、まわりの印象もあなたは人のいいところを見る人だと思いますし、あなたの脳もいいところを見る癖がつきます。「陰褒め最高」って覚えましょう。

 

陰に感謝するから「お陰様」

陰つながりでもう一つ。あなたは陰に感謝していますか?

日本語には素晴らしい言葉がたくさんあります。その中でも、私が特別好きな言葉が「お陰様」。ありがとうの表現の一つですが、よくこの言葉を見ると陰に「お」と「様」までつけています。むちゃくちゃ丁寧語。家を「お家様」というようなもの。シャツを「おシャツ様」というようなもの。

そこまで丁寧に陰を扱って、「感謝」という意味をつけている。なぜでしょうか?

陰とは目に見えない、気づかれない存在を指します。つまり、気づけていないものに感謝しているのです。

「気づけてなくてごめんね。でも、あなたのおかげでうまくいっています、ありがとう!」という気持ちがお陰様なのです。

よく見ると感謝という言葉は、謝るを感じると書きますね。

これはありがとうと思うとき、気づけていないことに謝る気持ちをセットに持つことが大事だ、ということではないでしょうか。

たとえば、営業の仕事をしている人は、営業事務の担当者に感謝していますか?

社長も、自分の会社がうまくいっているのは自分のおかげと思っているかもしれませんが、働いてくれている社員や仲間に感謝していますか?

「気づけていない部分もあるよな、ごめんね」という気持ちを持つと、見え方が変わりますよ。そうやって気づけていないものにまで感謝しようとする人は、誰からも好かれる人になれます。

 

著者紹介

岡崎かつひろ(おかざき・かつひろ)

作家

講演家。1980年、埼玉県生まれ。東京理科大学経営学部卒。全国出版オーディション主宰、一般社団法人食育日本食文化伝承協会理事、株式会社XYZ代表取締役。大学卒業後、ソフトバンク入社。20代にしてコールセンターのKPI(目標達成に向けた進捗を具体的に示す指標)を構築し、2008年起業。「すべての人の最大限の可能性に貢献する」を企業理念に、企業研修、全国出版オーディション主宰、早稲田大学エクステンションセンターでの講座開催など活動は多岐にわたる。講演会の累計動員人数20万人以上、海外講演実績もある。公私ともに幅広く交友があり、どこでも誰からも好かれる人間関係の達人。飲食店経営での組織マネージメントを経て、2017年に刊行した『自分を安売りするのは“いますぐ”やめなさい。』(きずな出版)は、新人著者としては異例の3万部を超えるヒットとなる。その他の著書に『いつも機嫌よくいられる本』(すばる舎)などがあり、本作は12冊目の書籍となる。自他共に認める無類の旅好き(約50ヶ国歴訪)。

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